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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
GRAMMAR 第1回 標準 読了 7分

分詞構文はなぜ主語を書かないのか — カンマの正体から理解する

入試対策講座 第1回

Walking along the street, I met an old friend. なぜ Walking の主語がないのか。分詞構文は「小さな副詞節を圧縮した形」と押さえれば、意味の見分けも書き換えも一気に楽になる。

監修:原田高志(原田英語.com)

分詞構文でつまずく人は、たいてい「6つの意味を暗記しよう」として溺れます。今日は逆から行きましょう。分詞構文とは何かをひとことで言えば「接続詞と主語を消して圧縮した副詞節」。なぜ消せるのか、いつ消してはいけないのか——その理屈さえ持てば、6つの意味は暗記ではなく「復元」で解けるようになります。

音で学ぶ

ネイティブ音声で、聞く・くり返す・訳を確かめる。全部この場でできます。

速さ・和訳・練習の設定

読む速さ

聞き取れないときは 0.75x へ。音はそのまま、速さだけ変わります

和訳

ふだんは英文だけ。1文ずつ確かめたいときは、その文の「和訳」を押すと、そこだけ開きます

シャドーイング

オンにして文を押すと、同じ1文を3回くり返します。あいだの無音で、自分の口を動かしてください

分詞構文

準動詞

Ving 〜, S + V 〜.(= When/Because/If/Though + S + V 〜, S + V 〜.)

分詞構文とは、「接続詞+主語」を省いて圧縮した副詞節のことです。

もとの文は When I walked along the street, I met an old friend. の2文構造。主節と副詞節で主語が同じ(どちらも I)だったので、副詞節の側から接続詞と主語を消し、動詞を -ing に変えて Walking along the street, I met an old friend. と圧縮しました。「-ing の意味上の主語=主節の主語」と決まっているから、書かなくても誤解が起きない——これが「主語を書かない」理由のすべてです。

逆に言えば、意味上の主語が主節と違うときは、消すと意味が壊れます。だから Night falling, we hurried home. のように主語を残す。これが独立分詞構文です。「特別な構文」として別に覚える必要はありません。圧縮のルールがそのまま適用できなかっただけの、同じ仕組みの別の顔です。

否定は not を -ing の直前に置いて Not knowing what to say, he kept silent.。主節よりの出来事なら Having + 過去分詞(完了分詞構文)で時間差を示します。どの形も「解凍したら元の副詞節に戻せるか」を確かめれば、正誤が自分で判定できます。

ここでつまずく

「-ing の意味上の主語=主節の主語」というルールを忘れると、Walking along the street, a dog bit me. のような文を書いてしまいます。これでは「散歩していたのは犬」となり、いわゆる懸垂分詞(dangling participle)です。ネイティブでもうっかりやる誤りですが、入試では確実に減点対象。書く前に「-ing しているのは誰か」を主節の主語と一致させる癖をつけてください。

分詞構文=副詞節のZIPファイル。解凍すると「接続詞+主語」が出てくる。主語が主節と同じだから圧縮できた——違うなら消せない(独立分詞構文)。

例文で確かめる

Walking along the street, I met an old friend of mine.

通りを歩いていて、旧友にばったり出会った。

= When I was walking along the street, I met ... の圧縮形。

Not knowing what to say, he kept silent for a while.

何と言えばよいかわからず、彼はしばらく黙っていた。

否定は not を分詞の直前に。never も同じ位置。

Having finished my homework, I went out for a walk.

宿題を終えてから、散歩に出かけた。

主節(went)より前の出来事なので Having + 過去分詞。

The weather being fine, we decided to have lunch outside.

天気がよかったので、私たちは外で昼食をとることにした。

主節(we)と分詞の主語(The weather)が違うので主語を残す=独立分詞構文。

All things considered, her plan is the most realistic.

すべてを考え合わせると、彼女の案が最も現実的だ。

慣用化した独立分詞構文。considered は受動なので過去分詞。

「分詞構文」の解説ページへ

確認クイズ

  1. Q1. 空所に入る最も適切な語句を選びなさい。 ( ) what to do next, he called his father for advice.

  2. Q2. 次の文を分詞構文に書き換えたとき、最も自然なものを選びなさい。 As it was written in easy English, the book was easy to read.

  3. Q3. 下線部の Having の役割として最も正しいものを選びなさい。 Having lived in London for ten years, she speaks English fluently.

よくある質問

分詞構文の意味は6つあると言われますが、どうやって見分けますか?

文脈で決めますが、実務上は「時(〜するとき)」で訳して意味が通れば時、通らなければ理由・条件・譲歩の順に試す、が最速です。and でつないで「そして〜」と訳せる場合は付帯状況(同時進行)です。訳語より、主節との論理関係のほうを優先してください。

Being sick, he stayed home. の Being はよく省略されると聞きますが、なぜですか?

分詞構文の Being/Having been は情報量がほぼゼロなので、書き言葉ではしばしば省かれます。省くと Sick, he stayed home. のようになり、一見「形容詞が突然置いてある」ように見えますが、これは分詞構文の名残です。入試の並べ替えで狙われます。