倍数表現の英語は?twice as ~ as の語順がひっくり返る理由
入試対策講座|第56回
「この部屋は、あの部屋の2倍の広さです」を英語にすると、日本語の語順どおりには書けません。twice as large as と twice the size of の2つの形を、倍数を置く位置から使い分けます。
監修:原田高志(原田英語.com)
「この部屋は、あの部屋の2倍の広さです」。日本語では、「あの部屋の」を先に言ってから、「2倍」と言います。ところが英語では、「2倍」を先に言います。今日は、この語順がひっくり返る理由と、倍数を置く場所の決め方を見ていきます。
なぜ「2倍」は、as large as の中ではなく、前に置くのか
次の3つの英文を見てください。
① This room is twice as large as that one.
② This room is as twice large as that one.
③ This room is twice the size of that one.
日本語にすると、どれも「この部屋は、あの部屋の2倍の広さだ」になりそうです。
ところが、②だけが間違いです。
倍数の twice を、どこに置くかで、なぜ正しい文と間違いの文に分かれるのでしょうか。
考えられる答え
「同じ大きさ」の間に「2倍」を入れれば、「2倍の大きさ」になりそうです。 ただ、②のとおり、この語順は英語として成り立ちません。as large as は、ひとかたまりで動かせない形です。
この覚え方で、①は書けますし、入試でも点が取れます。 ただ、これだけでは、③の twice the size of ~ が説明できません。as が1つも無いのに、倍数だけが前に出ています。なぜ前に置くのかが残ります。
as large as that one は、「あの部屋と同じ大きさ」というかたまりです。その前に twice を置くと、「そのかたまりの2倍」という意味になります。 the size of that one は、「あの部屋の大きさ」というかたまりです。これも、前に twice を置いて、「その2倍」にします。
真相
倍数は、「あの部屋と同じ大きさ」「あの部屋の大きさ」というかたまりを、まるごと何倍かする言葉。だから、そのかたまりの前に置く。twice as large as ~、twice the size of ~ のどちらの形にも、倍数は前に付く。
倍数 + as + 形容詞[副詞]+ as ~/倍数 + the + 名詞 + of ~
倍数表現には、2つの形があります。どちらも、倍数をかたまりの前に置きます。
① 倍数 + as + 形容詞[副詞]+ as ~
・This room is twice as large as that one.(この部屋は、あの部屋の2倍の広さです)
・This box is three times as heavy as that one.(この箱は、あの箱の3倍の重さです)
・This pond is half as deep as that one.(この池は、あの池の半分の深さです)
② 倍数 + the + 名詞 + of ~
・This room is twice the size of that one.
・This bridge is three times the length of that one.
倍数は、twice(2倍)、three times(3倍)、half(半分)のように言います。3倍以上は、〈数字 + times〉です。
数えられる名詞のときは、as many ... as を使います
・She has three times as many books as I do.(彼女は、私の3倍の本を持っています)
数えられない名詞のときは、as much ... as です。
・He has twice as much money as I do.(彼は、私の2倍のお金を持っています)
倍数は、as や the の前。それが、いちばん速い決め手です。
日本語の頭が、ここで邪魔をする
日本語では、「あの部屋の2倍の広さ」のように、比べる相手(あの部屋)を先に言って、そのあとに倍数(2倍)を言います。
そのため、英語でも、「あの部屋」を先に置きたくなります。さらに、「2倍の広さ」の順のまま twice を large の前に置き、as twice large as のような形も書いてしまいます。
知らなかっただけで、あなたの理解力の問題ではありません。英語では、倍数を先に言う。そのあとに、「あの部屋と同じ大きさ」を続ける。それだけを覚えておけば足ります。
ここでつまずく
いちばん多いのは、倍数を as の間に入れる誤りです。
✕ This building is as twice tall as that one.
○ This building is twice as tall as that one.
もう1つは、the size のあとに of ではなく as を置く誤りです。
✕ This room is twice the size as that one.
○ This room is twice the size of that one.
さらに、2つ目の as を than に替えてしまう誤りもあります。
✕ She has twice as many books than I do.
○ She has twice as many books as I do.(as ... as の形は、最後も as)
倍数の位置を決める力を手に入れる
「〜の何倍」という日本語を見たときに、twice や three times を、as や the の前に置いて書けるようになります。
整序問題でも、空所補充でも、まず倍数を探せば、語順が決まります。長文で twice as ~ as が出てきたときも、「何と比べて何倍か」を、すぐに読み取れます。
例文で確かめる
This room is twice as large as that one.
この部屋は、あの部屋の2倍の広さです。
倍数 twice を、as large as の前に置く。
This room is twice the size of that one.
この部屋は、あの部屋の2倍の大きさです。
倍数 twice を、the size of の前に置く。
She has three times as many books as I do.
彼女は、私の3倍の本を持っています。
数えられる名詞なので、as many ... as。
This pond is half as deep as that one.
この池は、あの池の半分の深さです。
半分は half。これも、as の前に置く。
Before
「あの部屋の2倍」という日本語の順に引っぱられて、as twice large as や twice the size as のように、語順を組み立てていた。整序問題で、倍数の置き場所を毎回迷っていた
After
倍数は as や the の前と、位置を先に決められる。twice as ~ as と twice the ~ of の2つの形を、どちらも同じ考え方で書き分けられる
For Teachers
明日の授業、この15分で「倍数表現(twice as ~ as/twice the size of の形で「〜の何倍」を表す)」が終わります
導入の問いかけ(3分)
- 「「この部屋は、あの部屋の2倍の広さです、を英語にしてください」と言って、何人かに黒板へ書かせます」
- 「「This room is as twice large as that one. は、正しいでしょうか。どこが気になりますか」と問いかけます」
- 「「日本語では『あの部屋の2倍』と言います。英語では、twice はどこに置いたと思いますか」と聞きます」
板書はこの1行だけ
倍数 + as ~ as / 倍数 + the + 名詞 + of ~ (倍数は、かたまりの前)
ペアワーク/全体討論(5分)
「隣の人と、次の2文の誤りを探して直してください。①This room is as twice large as that one. ②She has twice as many books than I do. 答えを書く前に、『倍数はどこに置くか』を相手に言ってから直します」5分。
- ①は This room is twice as large as that one.、②は She has twice as many books as I do. です。②を直せなかったペアには、「as ... as の形の、最後の語は何でしたか」と声をかけてください。
レベル別ミニ問題(5分)
並べかえなさい。この池は、あの池の半分の深さです。This pond is (as / half / deep / as) that one.
答え:half as deep as ※倍数の half を、as ~ as の前に置く
誤りを1か所直しなさい。This bridge is three times the length as that one.
答え:as → of ※〈倍数 + the + 名詞〉のあとは、of を置く
出口チケット(2分)
「この箱は、あの箱の3倍の重さです」を、as ~ as の形と、the + 名詞 + of の形の2通りで、英語で書いてください
AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。
あなたは大学入試英語の指導者です。倍数表現の練習問題を6問作ってください。条件は次のとおりです。①twice as ~ as の形を3問、twice the + 名詞 + of の形を3問にする。②そのうち2問は、数えられる名詞と数えられない名詞で、as many と as much を使い分ける問題にする。③空所補充を3問、整序を3問にする。④解答には、「倍数はどこに置くか」で一言理由を添える。⑤私が答えるまで解答を見せない。
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確認クイズ
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Q1. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。この箱は、あの箱の2倍の重さです。This box is ( ) that one.
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Q2. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。彼女は、私の3倍の本を持っています。She has three times ( ) books as I do.
よくある質問
「2倍」は、英語で何と言いますか?
2倍は twice、3倍以上は three times、four times のように、〈数字 + times〉で言います。半分は half です。どれも、as ~ as や the + 名詞 + of の前に置きます。
twice as many と twice as much は、どう使い分けますか?
books や students のように、数えられる名詞には many を使い、twice as many books as ... の形にします。money や water のように、数えられない名詞には much を使い、twice as much money as ... の形にします。
倍数表現の最後は、than ではなく as ですか?
twice as large as の形では、最後も as です。as ... as の組み合わせなので、than には替えられません。than を使うのは、larger のような比較級のときです。