魚はどうやって水中で呼吸する?えらが酸素を取り出すしくみ
How Do Fish Breathe Underwater?
Easy Reading|第73回
魚が水の中で呼吸できるのは、えらが水にとけた酸素を取り出して血液へ送るからです。水と血液が反対向きに流れるしくみ、サメが水を動かす方法、水の外で呼吸するトビハゼの話も、やさしい英文で読みます。
監修:原田高志(原田英語.com)
今日の英文は約238語です。魚は水の中で暮らしているのに、どうして息ができるのでしょう。水の中の酸素は、空気よりずっと少ないのです。英語で読んでみましょう。
英文
How Do Fish Breathe Underwater?
Fish live in water, but they still need oxygen.
We take in oxygen from the air with our lungs.
Fish use gills instead.
Water has oxygen in it, too, but not very much.
Fresh water holds less than one twenty-fifth of the oxygen that air holds.
So a fish has to work hard to get enough oxygen.
First, a fish takes water in through its mouth.
Then it squeezes its throat and pushes the water out over its gills.
Gills are made of many thin parts, like the teeth of a comb.
This gives the gills a very large surface.
The gills are full of tiny blood vessels.
Oxygen passes from the water, through the thin walls, and into the blood.
The water flows over the gills in the opposite direction to the blood inside them.
Because of this, as much as ninety percent of the oxygen in the water may be taken out.
Many fish have a gill cover that helps to move the water.
Most sharks do it differently.
They swim forward fast, and the water rushes into their mouths and over their gills.
A few fish can even live out of water for a while.
A mudskipper keeps a bubble of air in its gill chambers, and it can also breathe through its wet skin.
Next time you see a fish, watch its mouth and gill covers open and close. That is how it breathes!
(238 words)
重要語句
| 語句 | 意味 | 英語の定義 |
|---|---|---|
| gill | えら | the part of a fish’s body that takes oxygen from water |
| oxygen | 酸素 | a gas in air and water that animals need to live |
| filament | (えらの)細い糸状の部分 | a very thin part that looks like a thread |
| surface | 表面 | the outside part of something |
| blood vessel | 血管 | a thin tube that carries blood around the body |
| opposite | 反対の | completely different in direction |
| gill cover | えらぶた | a flat part that covers the gills of a fish |
| rush | 勢いよく流れこむ | to move very quickly |
| mudskipper | トビハゼ(など) | a small fish that can spend time out of water |
| chamber | (体の中の)部屋 | a closed space inside something |
全文和訳
魚は水の中で暮らしていますが、それでも酸素が必要です。私たちは、肺で空気から酸素を取り入れます。魚は、かわりにえらを使います。水にも酸素はとけていますが、あまり多くありません。淡水がふくむ酸素は、空気がふくむ酸素の25分の1より少ないのです。だから魚は、十分な酸素を得るために、がんばらなければなりません。まず、魚は口から水を取り入れます。次に、のどをしめて、水をえらの上へ押し出します。えらは、くしの歯のような、たくさんの薄い部分でできています。そのため、えらの表面はとても広くなります。えらには、細い血管がいっぱいあります。酸素は水から、薄い壁を通って、血液の中へ入ります。水は、えらの中の血液とは反対の向きに、えらの上を流れます。そのおかげで、水の中の酸素の90パーセントもが取り出されることがあります。多くの魚には、水を動かすのを助ける、えらぶたがあります。たいていのサメは、やり方がちがいます。サメは速く前へ泳ぎ、水が口に流れこんで、えらの上を通ります。水の外でしばらく生きられる魚さえいます。トビハゼは、えらの部屋に空気のあわをためておき、ぬれた皮ふでも呼吸できます。今度魚を見たら、口とえらぶたが開いたり閉じたりするのを見てください。それが魚の呼吸です。
コラム:魚の呼吸 ~水の中の薄い酸素を取り出す工夫~
水は空気より、酸素がずっと少ない
Wikipedia|Gillによると、えらは、水にとけた酸素を取り出し、二酸化炭素を出すための器官です。淡水がふくむ酸素は、空気がふくむ酸素の25分の1より少ないと書かれています。
同じページには、水は空気より約777倍重く、約100倍ねばりけが強いこと、酸素が広がる速さは、水の中より空気の中のほうが約1万倍速いことも載っています。薄い酸素を、重くてねばる水から取り出す。魚はそれを毎日やっています。
魚のえらは、くしの歯のような細い部分(gill lamellae)がならんだ形で、表面が広くなります。えらの組織には血管が通っていて、気体は薄い壁を通って血液へ入ります。
えらの中では、水と血が反対向きに流れる
Wikipedia|Gill によると、魚などでは、水がえらを通る向きと、えらの中の血液が流れる向きが反対です。このやり方はとても効率がよく、水にとけた酸素の最大90パーセントが取り戻されることがある、と書かれています。
Wikipedia|Countercurrent exchangeは、一般的なしくみとして、同じ向きに流す場合は、2つの流れの量が等しいと、半分までしか移せないと説明しています。反対向きに流すと、差が最後まで保たれるので、より多く移せます。
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水を動かす方法は、魚によってちがう
Wikipedia|Gill によると、魚は口から水を吸いこみ、のどの両側をすぼめて、水をえらの開口部から押し出します。硬い骨を持つ魚(硬骨魚)は、えらぶた(operculum)で口の奥の圧力を調整するので、泳ぎ続けなくても水を動かせます。
たいていのサメは違います。速く前へ泳いで、水を口からえらへ押しこむ「ラム換水」(ram ventilation)をします。ゆっくり動くガンギエイの仲間やエイは、大きくなった噴水孔(spiracle)から水を吸いこみます。
えらの穴の数にも、傾向があります。
・現代の魚のえら孔は、たいてい5対で、8対を超えることはない
・サメとエイの多くは5対で、一部の原始的なサメは6対
・硬骨魚の大多数も5対
・6対を超える軟骨魚は、broadnose sevengill shark だけ
陸に上がる魚と、gill という語
Wikipedia|Gill によると、えらがぬれたままなら、空気を呼吸できる動物もいます。カニや、水陸両方で暮らす魚がその例です。
Wikipedia|Mudskipperによると、トビハゼの仲間は、広くなったえらの部屋に空気のあわをためています。また、皮ふと、口とのどの内側からも酸素を取り入れます。皮ふからの呼吸は、体がぬれているときだけできるので、しめった場所で暮らします。
Wiktionary|gillによると、gill は中世英語の gille や gylle から来た語で、北ゲルマン語の系統です。デンマーク語の gælle、スウェーデン語の gäl、ノルウェー語の gjelle と関係があります。古英語にあった ċīe を押しのけて広まった、とも書かれています。
同じページには、1691年のジョン・レイの文として、Fishes perform their respiration under water by the gills. (魚は水中で、えらによって呼吸する)が載っています。
今度、水そうの魚を見たら、口とえらぶたの動きを見てください。それが呼吸です。
確認クイズ
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Q1. 本文によると、魚は口から取り入れた水を、そのあとどうするか。
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Q2. 本文によると、えらの中の水と血液の流れ方はどれか。
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Q3. 本文と合っているものはどれか。
よくある質問
魚はどうやって水の中で呼吸しますか。
Wikipedia によると、魚は口から水を取り入れ、えらの上に通します。えらには細い血管が通っていて、水にとけた酸素が薄い壁を通って血液へ入ります。
魚のえらで、水と血液はどちらの向きに流れますか。
Wikipedia によると、魚などでは水がえらを通る向きと、えらの中の血液が流れる向きが反対です。このしくみで、水にとけた酸素の最大90パーセントが取り戻されることがあります。
水の外でも呼吸できる魚はいますか。
Wikipedia によると、トビハゼの仲間は、えらの部屋に空気のあわをためておき、ぬれた皮ふや口の内側からも酸素を取り入れます。