花火の色はなぜ違うのか|firework colorsを読む英語多読英文
Why Do Fireworks Have So Many Colors?
Easy Reading|第45回
花火が赤や青、緑に光るのは、玉の中で燃えている金属の種類が違うからです。ストロンチウムは赤、銅は青、バリウムは緑。なかでも青がいちばん作るのが難しい色だとされています。花火の色の科学を、約210語のやさしい英文で読みます。
監修:原田高志(原田英語.com)
今日の英文は約210語です。花火が赤や青、緑に光る理由が、金属と熱の関係として説明されます。いちばん最後に出てくる『いちばん難しい色』が何色か、考えながら読んでみてください。
英文
Why Do Fireworks Have So Many Colors?
Every summer, fireworks light up the night sky in bursts of red, blue, green, and gold.
But why do fireworks come in so many different colors?
The answer is hidden inside each firework shell, in small pellets called stars.
Each star is packed with gunpowder and a metal compound.
When the shell explodes, the heat is intense enough to excite the electrons inside the metal.
As those electrons fall back to their normal energy level, they release light.
Different metals release light at different wavelengths, which our eyes see as different colors.
A firework designer chooses these metals the way a painter chooses paint.
Strontium compounds burn a deep red.
Barium creates a bright green.
Copper produces blue, and sodium makes a strong yellow.
Some shells even mix two metals to create colors like purple or turquoise.
Blue is actually the hardest color to make.
The copper compound breaks down when the flame gets too hot, and the blue disappears.
Even a tiny trace of sodium can flood the whole shell with yellow and ruin the blue.
Fireworks engineers are still experimenting to find a truer, brighter blue.
So the next time you watch a fireworks show, remember: every color above you is a different metal, burning at exactly the right moment.
(212 words)
重要語句
| 語句 | 意味 | 英語の定義 |
|---|---|---|
| shell | (花火の)玉、殻 | the round part of a firework that is shot into the sky and explodes |
| compound | 化合物 | a substance made of two or more elements joined together |
| electron | 電子 | a tiny particle inside an atom that carries a negative charge |
| wavelength | 波長 | the distance between two points in a wave, which decides its color |
| strontium | ストロンチウム(元素) | a soft metal that burns with a bright red flame |
| turquoise | 水色、ターコイズ色 | a blue-green color |
| break down | 分解する | to separate into smaller, simpler parts |
全文和訳
毎年夏になると、花火が赤や青、緑、金色に輝きながら夜空を彩ります。でも、花火にはどうしてこんなにたくさんの色があるのでしょうか。答えは、花火玉の中に入っている「星」と呼ばれる小さな粒に隠されています。それぞれの星には、火薬と金属の化合物が詰め込まれています。玉が爆発すると、その熱は金属の中の電子を高いエネルギー状態にするほど強烈です。その電子がもとのエネルギー準位に戻るとき、光を放出します。金属によって放つ光の波長が違うため、私たちの目にはそれぞれ違う色として映ります。花火師は、画家が絵の具を選ぶように、この金属を選んでいるのです。ストロンチウムの化合物は、深い赤色に燃えます。バリウムは鮮やかな緑色を作り出します。銅は青色を、ナトリウムは強い黄色を生み出します。2種類の金属を混ぜて、紫や水色のような色を作ることもあります。実は、青がいちばん作るのが難しい色です。炎が熱くなりすぎると銅の化合物が分解してしまい、青色が消えてしまうからです。ナトリウムがほんのわずかでも混ざると、玉全体が黄色に染まってしまい、青が台無しになります。花火の技術者たちは、いまも、より本物に近い、鮮やかな青を求めて実験を続けています。だから次に花火を見上げるときは、思い出してください。頭上にあるすべての色は、それぞれ違う金属が、ちょうどよい瞬間に燃えている姿なのです。
コラム:火薬から生まれた花火が、世界を回った道のり
花火は火薬のかたわらで生まれた
History Hit|The History of Fireworks: From Ancient China to the Present Dayによると、火薬は中国で紀元後の最初の千年紀のうちに発明され、唐の時代までには硫黄と硝石を使ったほぼ決まった配合ができあがっていました。そして花火は、その火薬の副産物として生まれます。同じ記事は、宋の時代(960年〜1279年)には花火がお祭りと結びつくようになり、「一般の中国の人々も、市場で買える簡単な花火を手に入れられるようになった」と伝えています。
「中国の花」と呼ばれ、西へ渡っていった
同じ記事によれば、1240年までにはアラブの人々が火薬の知識を手に入れていたとされ、あるシリア人はこれを見て「中国の花」と呼びました。見た目がそのまま伝わる、素直な名前です。そして1292年、マルコ・ポーロが花火をイタリアへ持ち帰り、ヨーロッパでの発展のきっかけになりました。火薬という1つの発明が、貿易と戦争の両方を通じて、少しずつ世界を回っていったことが分かります。
色の秘密は、金属が燃える温度にある
本文で読んだとおり、花火の色を決めているのは金属の種類です。科学系メディアScience Notes|How Do Fireworks Get Their Colors?も、赤はストロンチウムやリチウムの塩、緑はバリウムの化合物、青は銅の化合物、黄色はナトリウムの化合物によって作られると説明したうえで、「銅の化合物は青を生み出すが、高温になると、その色が壊れてしまう」と、青色作りの難しさを伝えています。
隅田川花火大会は、慰霊のために始まった
花火は日本にも渡り、独自の文化になりました。MOTENAS JAPAN|Hanabi: The Art and History of Japanese Fireworks from Edo to Todayによると、「日本の花火大会は、1733年、江戸時代の『両国川開き』に始まったとされ、隅田川で飢饉や疫病の犠牲者を弔うために行われた」といいます。この行事が、今日の隅田川花火大会のルーツです。同じ記事は、江戸時代には「鍵屋」と「玉屋」という2つの花火師の名門が「互いの技術を競い合い、より美しく革新的な花火を夜空に打ち上げて江戸の人々を魅了した」と伝えています。花火を見て「たまや〜」「かぎや〜」と声をかける風習は、この競い合いに由来しています。
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確認クイズ
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Q1. 本文によると、花火の色を決めているのは主に何か。
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Q2. 1733年に始まった両国の花火(両国川開き)は、何のために行われたか。
よくある質問
花火の青色は、これからも作るのが難しいままなのですか。
本文で紹介したとおり、青は銅の化合物が高温で壊れやすいことと、ごくわずかなナトリウムの混入でも黄色が勝ってしまうことから、いまも作るのが難しい色とされています。花火の技術者たちは、より鮮やかで安定した青を求めて、いまも配合の研究を続けています。