赤面する理由は?サルにも無い人間だけの合図
Why Do We Blush? The Most Human Expression
Easy Reading
顔が赤くなる『赤面』は、動物にはほとんど見られない、人間だけの反応だと言われています。血管が広がる仕組みと、人間だけがこの反応を持つ理由を、生まれつき顔が真っ赤なサルの例と合わせて見ていきます。
監修:原田高志(原田英語.com)
人前で恥ずかしい思いをしたとき、顔がかっと赤くなった経験はありませんか。実はこの『赤面』、動物の世界ではほとんど見られない、人間に特有の反応だと言われています。今日はその理由を、体の仕組みから見ていきましょう。
英文
Why Do We Blush? The Most Human Expression
Have you ever felt your face turn hot and red after an embarrassing moment?
This reaction is called blushing, and almost every human being has experienced it.
Blushing happens because of your nervous system, not because you decide it.
When you feel embarrassed, your nervous system sends a signal to the blood vessels in your face.
Those blood vessels suddenly become wider, so more blood flows close to your skin.
That is why your cheeks turn red almost instantly.
Scientists say that blushing is almost completely unique to humans.
Charles Darwin, the famous scientist, once called it "the most peculiar and most human of all expressions."
Other animals rarely show this kind of reaction at all.
One reason is that most animals have thick fur, so a red face would not even show.
Blushing also seems to require knowing what other people are thinking about you.
Animals may not think about their reputation the way humans do.
There is one unusual exception in the animal world.
A monkey called the bald uakari has a bright red face all the time.
But that red face is not about embarrassment.
It is a sign of good health that helps the monkey attract a mate.
The most interesting part of blushing may be that you cannot control it.
You cannot fake it, and you cannot stop it once it starts.
That is exactly what makes it such an honest, and very human, signal.
(240 words)
重要語句
| 語句 | 意味 | 英語の定義 |
|---|---|---|
| blush | 顔が赤くなる、赤面する | to become red in the face, usually because of a strong feeling like embarrassment |
| embarrassed | 恥ずかしい、きまり悪い | feeling shy or uncomfortable because other people are watching or judging you |
| nervous system | 神経系 | the network in the body that carries signals between the brain and other parts |
| blood vessel | 血管 | a thin tube in the body that carries blood |
| unique | 独自の、そこにしかない | being the only one of its kind |
| exception | 例外 | something that does not follow the usual rule |
全文和訳
人前で恥ずかしい思いをして、顔がかっと熱く赤くなった経験はありませんか。この反応は『赤面』と呼ばれ、ほとんどの人が経験したことがあります。赤面が起こるのは自分の意思ではなく、神経の働きによるものです。恥ずかしいと感じると、神経が顔の血管に信号を送ります。すると血管が急に広がり、より多くの血液が肌の表面近くまで流れ込みます。だから頬は、ほとんど一瞬で赤くなるのです。科学者たちは、赤面はほぼ人間だけに見られる反応だと言います。有名な科学者チャールズ・ダーウィンは、これを『あらゆる表情の中でもっとも奇妙で、もっとも人間らしいもの』と呼びました。他の動物には、この反応はほとんど見られません。理由の1つは、多くの動物が体を毛でおおわれていて、顔が赤くなっても目立たないからです。さらに、赤面には他人が自分をどう思っているかを分かっていることが必要らしいのです。動物は、人間のように自分の評判について考えることはないのかもしれません。動物の世界には、1つだけ変わった例外があります。ハゲウアカリという名前のサルは、いつも顔が真っ赤です。けれど、そのサルの赤い顔は恥ずかしさとは関係ありません。これは健康の良さを示すしるしで、相手を引きつける役目をしています。赤面のいちばん面白いところは、自分では止められないことかもしれません。うそでごまかすこともできず、始まったら止めることもできません。だからこそ、赤面は誰にもごまかせない、とても人間らしい合図なのです。
コラム:ウソをつけない、体からの合図
なぜ人間の顔だけがサインになるのか
人間の顔の皮ふは、体の毛でおおわれていません。ほとんどの動物の顔は毛でおおわれているので、たとえ皮ふの下で同じように血管が広がっても、外からは赤くなったことが分かりません。
赤面にはもう1つ、体の仕組み以外の条件があります。それは、『他人が自分をどう見ているか』を分かっていることです。自分の失敗を他人がどう思うか想像できるからこそ、顔が赤くなります。多くの動物には、この『他人の目を気にする』という働きが、人間ほどはっきりとは無いと考えられています。
顔が真っ赤なのに『赤面』ではないサル
赤面はほぼ人間だけの反応ですが、顔がいつも赤い動物なら1種類います。南米アマゾン川の流域にすむ、ハゲウアカリというサルです。恥ずかしいときに赤くなるのではなく、生まれつき顔が真っ赤です。皮ふに色素が無く、そのすぐ下を細い血管がびっしり通っているためです。
つまり、このサルの赤い顔は、恥ずかしさから来るものではありません。顔の赤さは『自分は健康です』という合図で、群れの中で相手に選ばれるための印です。同じ『赤い顔』でも、人間の赤面とは理由がまったく違います。
ウソをつけないからこそ、意味がある
赤面のいちばん不思議なところは、自分の意思では止められないことです。演技で顔を赤くすることはできませんし、赤くなり始めたら止めることもできません。
止められないからこそ、赤面は『うそをつけない合図』になります。顔が赤くなった相手を見ると、周りの人は『本当に恥ずかしがっているんだ』と分かります。次に誰かの顔が赤くなっているのを見たら、その人が今どんな気持ちでいるか、少し想像してみてください。
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確認クイズ
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Q1. 本文によると、赤面が起こる直接のきっかけは何か。
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Q2. 本文で紹介されているハゲウアカリの赤い顔の説明として正しいものはどれか。
よくある質問
赤面はどうすれば止められますか。
本文で説明したとおり、赤面は神経の自動的な反応なので、その場で意思の力だけで止めるのは難しいとされています。深呼吸をして落ち着くなど、緊張そのものを和らげる方法が現実的です。