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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
READING 第47回 基礎 読了 8分

紅葉はなぜ赤や黄色になるのか|黄色は夏から隠れていた

Why Do Leaves Change Color in Autumn?

Easy Reading|第47回

秋の葉が黄色や赤に変わるのは、なぜでしょうか。黄色はもともと葉の中にあった色で、赤は夏の終わりから新しく作られる色です。その違いを、約240語のやさしい英文と、紅葉の研究を追うコラムで読みます。

監修:原田高志(原田英語.com)

今日の英文は約240語です。秋になると、葉は緑から黄色や赤に変わります。実は黄色と赤は、出てくる仕組みがまったく違います。どちらが夏から葉の中にあったのか、考えながら読んでみてください。

英文

Why Do Leaves Change Color in Autumn?

Every autumn, many trees change from green to yellow, orange, and red.

Why does this happen?

In spring and summer, leaves work like little food factories for the tree.

They use the energy of sunlight to make sugar from water and carbon dioxide.

To do this, leaves need a green material called chlorophyll.

There is so much chlorophyll that the leaves look green.

But leaves also have yellow and orange colors inside them.

These colors are there all summer, but the strong green hides them.

In autumn, the days get shorter and the air gets cooler.

The leaves stop making food, and the chlorophyll breaks down.

When the green goes away, the hidden yellow and orange can finally be seen.

Red is different.

Red colors are not waiting inside the leaf all summer.

Many trees start to make them near the end of summer.

Bright, cool days and chilly nights that are not freezing help make the brightest reds.

But why does a tree make a new color for leaves that will soon fall?

Scientists are still not sure.

One idea is that red works like sunscreen for the leaf.

It may protect the leaf while the tree takes useful things back from it.

Another idea is that red is a warning to small insects: "Stay away from me."

So the next time you see autumn leaves, remember this.

The yellow was there all along, but the red is brand-new.

(240 words)

重要語句

語句意味英語の定義
factory 工場 a building where things are made in large numbers
carbon dioxide 二酸化炭素 a gas in the air that plants use to make food
chlorophyll クロロフィル(葉緑素) the green material in plants that uses sunlight to make food
hide 隠す to put or keep something where it cannot be seen
break down 分解される、壊れる to change into smaller parts and stop working
chilly 肌寒い、冷える cold enough to feel a little uncomfortable
sunscreen 日焼け止め something that protects skin from strong sunlight
brand-new できたばかりの、まっさらな completely new and not used before

全文和訳

毎年秋になると、たくさんの木が緑から黄色、オレンジ、赤へと色を変えます。なぜこんなことが起きるのでしょうか。春と夏のあいだ、葉は木のための小さな食べ物工場のように働いています。葉は日光のエネルギーを使って、水と二酸化炭素から糖を作ります。そのために、葉にはクロロフィルという緑色の物質が必要です。クロロフィルがとても多いので、葉は緑色に見えます。けれど葉の中には、黄色やオレンジの色も入っています。これらの色は夏のあいだずっとそこにありますが、強い緑がそれを隠しているのです。秋になると、昼が短くなり、空気が冷たくなります。葉は食べ物を作るのをやめ、クロロフィルは壊れていきます。緑が消えると、隠れていた黄色とオレンジが、ようやく見えるようになります。赤は違います。赤い色は、夏のあいだ葉の中で待っているわけではありません。多くの木は、夏の終わりごろから赤い色を作り始めます。明るく涼しい昼と、冷えても凍らない夜が続くと、いちばん鮮やかな赤になります。でも、木はなぜ、もうすぐ落ちる葉のために新しい色を作るのでしょうか。科学者にも、まだはっきりとは分かっていません。1つの考えは、赤が葉の日焼け止めのように働いている、というものです。木が葉から役に立つものを取り戻しているあいだ、赤が葉を守っているのかもしれません。もう1つの考えは、赤が小さな虫への「近づくな」という警告だ、というものです。だから次に紅葉を見たら、このことを思い出してください。黄色は最初からそこにありましたが、赤は新しく作られたばかりの色なのです。

コラム:黄色は隠れていた色、赤は秋に作る色

黄色は、夏のあいだずっと葉の中にあった

出典は、ニューヨーク州立大学環境科学林業校(SUNY ESF)の解説Why Leaves Change Colorです。葉には緑のクロロフィルと一緒に、黄色からオレンジの色素が入っています。カロテンとキサントフィルという色素で、ニンジンのオレンジ色と同じ仲間です。

この色は、1年の大半は大量の緑に隠れています。秋になって昼の長さと気温が変わると、葉は栄養を作るのをやめます。クロロフィルが分解されて緑が消え、隠れていた黄色が見えてくる、というわけです。

動画で見る

葉の色が変わる理由を取り上げた動画 (Reactions) 英語です。アメリカ化学会(ACS)が制作する化学解説チャンネルの動画です。

赤は、夏の終わりから新しく作られる

赤や紫の色は、アントシアニンという別の色素です。Wikipedia|Autumn leaf colorは、黄色の色素と違って夏のあいだ葉の中には無く、夏の終わりごろから作られると説明しています。

同じページには、秋の昼が明るく涼しく、夜が冷えても凍らないとき、いちばん鮮やかな色になりやすいとあります。前出のSUNY ESFの解説も、凍らない程度の低温がカエデの赤を鮮やかにすると書いています。ただし、早い霜は赤を弱めてしまうそうです。

なぜ赤を作るのかは、まだ決着していない

もうすぐ落ちる葉に、なぜわざわざ新しい色を作るのか。同じWikipediaのページは、有力な考えを2つ紹介しています。

  • ① 日焼け止め説:赤い色素が、寒い時期の強い光から葉を守る。そのあいだに木は、葉から栄養(特に窒素)を効率よく回収できる、という考えです。2002年に American Scientist 誌で David Lee と Kevin Gould が論じています
  • ② 虫への合図説:赤は、冬を木で越すアブラムシのような虫への警告だという考えです。生物学者の W. D. Hamilton らが、2001年に発表した論文で示しました

どちらか一方に決まったわけではありません。「まだ分かっていない」が、いまの答えです。

英語で「紅葉」はどう言うのか

同じWikipediaのページによると、紅葉の呼び名はイギリスとアメリカで違います。イギリス英語は autumn colours や autumn foliage、アメリカ英語は fall colors や fall foliage です。foliage は、Cambridge Dictionaryによると「植物や木の葉」をまとめて指す語です。

紅葉を見に行く観光は leaf peeping と呼ばれ、カナダとアメリカの一部では地域の経済を大きく支えています。時期はふつう、北半球で9月から11月ごろです。日本も、とりわけ鮮やかな紅葉が見られる地域の1つに挙げられています。

今度散歩をするときは、黄色い葉と赤い葉を1枚ずつ拾って見比べてみてください。黄色は夏から隠れていた色、赤は秋に作られた色です。

確認クイズ

  1. Q1. 本文によると、葉の黄色やオレンジの色は、いつから葉の中にあるか。

  2. Q2. 本文によると、いちばん鮮やかな赤になりやすいのは、どんな天気が続くときか。

よくある質問

紅葉は英語で何と言いますか。

イギリス英語では autumn colours や autumn foliage と言います。アメリカ英語では fall colors や fall foliage です。紅葉を見に行く観光は leaf peeping と呼ばれます。

葉が赤くなる理由は分かっているのですか。

赤い色素(アントシアニン)が夏の終わりごろから新しく作られることは分かっています。ただ、なぜ作るのかは、強い光から葉を守る説や、虫への警告だという説があり、まだ決着していません。