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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
COLUMN 第24回 標準 読了 4分

小学校の英語はいつから?3年生から、5年生で教科になります

はらだコラム

小学校の英語は3年生から始まり、5年生で教科になります。3・4年生は「外国語活動」が年間35単位時間、5・6年生は「外国語」が年間70単位時間。4年間で45分の授業が210回、扱う語は600〜700語程度です。学習指導要領と学校教育法施行規則の数字を出典つきで並べ、高校で教える側がその数字をどう受け取っているかまで書きました。

監修:原田高志(原田英語.com)

「小学校の英語って、いつから始まるんですか」。保護者の方からも、他の教科の先生からも聞かれることがあります。答えは、学年で2つに分かれます。

始まるのは3年生からです。ただし、教科になるのは5年生からです。名前も、時間数も、法令での扱いも別のものです。

3年生は「外国語活動」、5年生から教科の「外国語」

学年ごとの中身は、学校教育法施行規則の別表第一という表で決まっています。

  • 第3学年・第4学年 … 「外国語活動」を年間35単位時間
  • 第5学年・第6学年 … 教科の「外国語」を年間70単位時間

1単位時間は45分です。授業は年間35週以上にわたって行うよう計画すると決められているので、35単位時間は週1回、70単位時間は週2回にあたります小学校学習指導要領(平成29年告示))。

呼び名が違うのは、法令での置き場所が違うからです。学校教育法施行規則の第50条は、小学校の教科を国語・社会・算数・理科・生活・音楽・図画工作・家庭・体育・外国語の10としています。外国語活動は、この10には入っていません。教科とは別の枠に置かれています。

この形になったのは2020年4月1日からです。同じ告示に「平成三十二年四月一日から施行する」と書かれています。

動画で見る

文部科学省による、小学校「外国語」の教科指導の留意点 (文部科学省/mextchannel) 文部科学省の公式チャンネルの動画です。「なるほど!なっとく!小学校外国語」の第1回で、教科指導の留意点を扱っています。

4年間で45分の授業が210回、語は600〜700語程度

4年ぶんを足すと、45分の授業が210回です(35+35+70+70)。

扱う語数も書かれています。5・6年生の「外国語」では、3・4年生の外国語活動で取り扱った語を含めて600〜700語程度です。連語の例として get uplook at が、慣用表現の例として excuse meI seeI'm sorrythank youyou're welcome が挙げられています。

中学校のほうも、同じ平成29年3月31日の告示で変わりました(告示第六十四号。施行は2021年4月1日です)。いまの中学校では、小学校で学習した語に1600〜1800語程度の新語を加えた語を扱います。ひとつ前の学習指導要領(平成20年告示)では、中学校で扱う語は1,200語程度でした(中学校学習指導要領(平成20年告示)第9節 外国語)。

並べると、こうなります。

  • 以前 … 中学校で扱う語が1,200語程度
  • いま … 小学校で600〜700語、中学校でさらに1600〜1800語

足すと2200〜2500語程度です。2倍近くに増えました。

この形が始まった2020年4月に小学3年生だった子どもたちは、いま中学3年生です。この学年が高校に入ってくるのは、来年の春になります。

「小学校でやったはず」から始めないようにしています

別表第一の数字は、法令の上でも「標準」です。学校教育法施行規則の第51条に「別表第一に定める授業時数を標準とする」と書かれています。同じ210回を過ごしても、残っているものは子どもによって同じではありません。学習指導要領が示しているのは扱う語の目安であって、全員がその600〜700語を使えるようになった、という意味ではないと思っています。

だから私は、小学校の英語を前提にしないようにしています。前提にすると、覚えていない生徒が「自分だけが忘れたのだ」と受け取ってしまうかもしれません。それは、こちらが作った勘違いです。

かわりに聞きます。「小学校の英語で、覚えていることはありますか」。歌を挙げる生徒もいれば、何も出てこない生徒もいるでしょう。ばらばらだと分かっていることのほうが、そろっている前提で進むより安全だと思っています。

保護者の方に伝えるときも、同じにしています。「小学校で600〜700語やったはずです」ではなく、「600〜700語程度を扱うことになっています」。語尾が1つ変わるだけで、家庭が受け取る意味が変わります。

今日の英語のひとかけら

What do you remember from elementary school English?

小学校の英語で、覚えていることはありますか。

remember は「覚えている」。うしろに from を置くと、どこで覚えたものかを絞れます。from elementary school English で「小学校の英語のうちで」。高校1年生の最初の授業で、そのまま使える一文だと思います。

制度の答えは、3年生からです。5年生で教科になります。ただし、目の前の生徒が3年生から何を持ってきているかは、聞かなければ分かりません。210回と600〜700語は、全員に同じものが残ったという意味ではありません

明日やることは1つです。英語の授業の最初に、「小学校の英語で、覚えていることはありますか」と聞いてください。3分で終わります。

答えがそろわなくても、困りません。そろわないと分かるだけで、どこから説明を始めればいいかが決まります

原田高志

よくある質問

小学校の英語は、何年生から始まりますか。

3年生からです。3・4年生は「外国語活動」で年間35単位時間、5・6年生は教科の「外国語」で年間70単位時間です。1単位時間は45分です(小学校学習指導要領(平成29年告示)に載っている学校教育法施行規則 別表第一)。

小学校の英語が「教科」になったのは、いつからですか。

2020年4月1日からです。平成29年3月31日の文部科学省告示第六十三号に「平成三十二年四月一日から施行する」と書かれています(同上)。平成32年が2020年です。