海外レストランの英語|注文と予約のAIプロンプト3本
AI×英語|第43回
海外のレストランで固まってしまうのは、単語を知らないからではありません。店員の質問が予想と違う形で飛んでくるからです。今日は、その場でとっさに答える力を鍛えるAIプロンプトを3本用意しました。
監修:原田高志(原田英語.com)
店員役のAIに、8往復だけ相手をしてもらいます。焼き加減を聞かれても、持ち帰るか聞かれても、その場で答える。今日鍛えるのは、覚えている単語の数ではなく、答えが出てくるまでの速さです。
「注文する」というと、多くの人が思い浮かべるのは I'd like a hamburger, please. の一文です。ですが実際の店員は、そのあとに必ず何か聞き返してきます。
How would you like that cooked?
For here or to go?
Anything to drink with that?
1文だけ覚えて店に入ると、ここで詰まります。相手が何を聞いているかは分かっても、瞬時に答えが出てこない。
原因は語彙ではありません。注文が『1回のセリフ』ではなく『何往復かの質問と答え』だと知らなかっただけです。
今日のプロンプトは、単語帳を増やすものではありません。店員役のAIに、予測できない質問を実際に投げてもらい、その場で答える練習をするためのものです。
AIを店員役にして、予想外の聞き返しに慣れる
話す力が伸びる
注文が止まるのは、覚えたセリフが終わったあとに来る『次の質問』への備えがないからです。焼き加減、サイズ、持ち帰るかどうか。この不意打ちに何度もさらされておくことが、いちばん効きます。
Let's role-play. You are a server at a casual American restaurant, and I am a customer.
Rules:
- Greet me and take my order naturally, the way a real server would.
- After I order something, ALWAYS ask at least one natural follow-up question (cooking temperature, size, sides, drinks, dine-in or to-go, allergies).
- Speak at a normal, natural speed. Use contractions.
- Do NOT simplify your English unless I ask you to.
- One or two sentences per turn.
- Never switch to Japanese.
Menu theme: (ここに店の種類を書く。例:a diner that serves burgers and steak)
Start now by greeting me. After 8 turns, stop and tell me in Japanese which of my answers were unclear or too slow, and why. ロールプレイをしましょう。あなたはカジュアルなアメリカのレストランの店員、私はお客です。
決まり:
・自然な形で私に挨拶し、注文を取ってください。
・私が何かを注文したら、==必ず1つは自然な聞き返し==をしてください(焼き加減・サイズ・付け合わせ・飲み物・店内か持ち帰りか・アレルギーなど)。
・自然な速さで話してください。短縮形を使ってください。
・私が頼まないかぎり、やさしい英語に直さないでください。
・1回の発言は1文か2文にしてください。
・日本語に切り替えないでください。
店の種類: (ここに店の種類を書く。例:ハンバーガーとステーキを出すダイナー)
挨拶から始めてください。8往復したら止めて、私の答えのどこが分かりにくかったか、遅かったかを日本語で教えてください。 使いかた
- 1 店の種類は、実際に行きそうな店にしてください。ファストフードでもカフェでも構いません
- 2 質問が来たら、まず声に出して答えます。打ちこむだけでは口が動く練習になりません
- 3 答えに詰まったら、そのまま黙らずに Um, could you repeat that? と聞き返してみてください
- 4 8往復後の指摘を読み、同じ質問にまた詰まったところがあれば、その1問だけもう一度やり直します
こんな形で返ってきます
入れたもの(例)
店の種類: a diner that serves burgers and steak
返ってくる形(抜粋)
AI: Hey there, welcome in! What can I get started for you? あなた: I'll have the cheeseburger, please. AI: Great choice. How would you like that cooked? あなた: Medium, please. AI: You got it. Anything to drink, or is that everything for now? (8往復後) あなたは「for here or to go」に一瞬詰まっていました。次は先に自分から伝える練習をしましょう。
返ってきたら、この一言を続ける
-
Ask me two more follow-up questions I might get at a coffee shop instead.
今度はカフェで聞かれそうな聞き返しを、あと2つ試してください。
-
This time, throw in a question about food allergies.
今度は、アレルギーについての質問も混ぜてください。
場面ごとの『困ったときのひとこと』を表にまとめさせる
書く力が伸びる
注文中に固まる原因は、実は『言えないこと』への備えがないことです。予約の電話、席についた直後、料理が間違って来たとき。場面ごとに1〜2個だけ覚えておけば、その場で組み立てずに済みます。
Make a short table of English phrases for eating at a restaurant abroad.
Organize it by these 5 moments, not by politeness level:
1. Making a reservation by phone
2. Right after being seated
3. Telling the server about a food allergy
4. When the wrong dish arrives
5. Asking for the check and leaving
For each moment, give exactly 2 short phrases with Japanese meanings.
After the table, add one line in Japanese:
⚠ <one common mistake Japanese speakers make in this situation, and what to say instead>
Keep every phrase under 12 words. 海外のレストランで使う英語のフレーズを、短い表にまとめてください。
丁寧さの順ではなく、次の5つの場面で分けてください。
1. 電話で予約するとき
2. 席についた直後
3. 食物アレルギーを店員に伝えるとき
4. 頼んだのと違う料理が来たとき
5. お会計をお願いして店を出るとき
それぞれの場面について、短いフレーズをちょうど2つと、日本語の意味を付けてください。
表のあとに、日本語で1行だけ足してください。
⚠ <この場面で日本人がやりがちな間違いと、代わりに何と言えばよいか>
どのフレーズも12語以内にしてください。 使いかた
- 1 できた表を、スマホのメモか写真にして残してください。とっさに開けることが大事です
- 2 5つの場面のうち、自分が特に不安なものを1つ選びます
- 3 選んだ場面の2つのフレーズだけを、今週のうちに声に出して10回言います
- 4 ⚠ の行は必ず読みます。教科書にない、いまどきの言い方が挙がることがあります
こんな形で返ってきます
入れたもの(例)
(そのまま実行)
返ってくる形(抜粋)
(5つの場面のうち、1と3だけを抜き出しています) 1. 予約の電話 I'd like to reserve a table for two.(2名で予約したいのですが) Do you have anything available around 7?(7時ごろ空いていますか) 3. アレルギーを伝える I have a peanut allergy. Does this dish contain any?(ピーナッツアレルギーがあります。この料理に入っていますか) Could you check with the kitchen for me?(厨房に確認してもらえますか) ⚠ 「I can't eat peanuts.」だけだと好き嫌いに聞こえることがあります。allergy(アレルギー)という語を必ず添えてください。
返ってきたら、この一言を続ける
-
Add two more phrases for splitting the bill.
会計を割り勘にするときのフレーズを、あと2つ足してください。
-
Which of these would sound too direct in the UK?
この中で、イギリスでは少し直接的すぎると感じられる言い方はどれですか。
海外のメニューを貼って、注文の候補まで出させる
読む力が伸びる
海外のメニューには、調理法や部位を表す見慣れない単語が並びます。1語ずつ辞書を引いていては料理が冷めます。メニューをそのまま渡し、自分の好みに合う候補まで出させれば、店では選ぶだけで済みます。
Here is a restaurant menu (or part of one):
"""
(メニューの写真やサイトから、英語のメニュー部分をコピーして貼る)
"""
1. Explain any cooking terms or ingredients I probably don't know, in simple English with a short Japanese note.
2. My preference: (ここに条件を書く。例:not spicy, no seafood, something filling)
3. Based on that, suggest 2 dishes from this menu and explain why in one sentence each.
Keep the explanations short. Do NOT recommend anything outside this menu. レストランのメニュー(の一部)です。
"""
(メニューの写真やサイトから、英語のメニュー部分をコピーして貼る)
"""
1. 自分が知らなそうな調理法や食材の語を、やさしい英語と、短い日本語の注釈で説明してください。
2. 自分の希望: (ここに条件を書く。例:辛いものは苦手、魚介は不可、しっかりお腹にたまるもの)
3. その希望をもとに、このメニューから2品を選んで、それぞれ理由を1文で教えてください。
説明は短くしてください。このメニューに無いものはすすめないでください。 使いかた
- 1 メニューは写真をそのまま文字起こししても、サイトの英文をコピーしてもかまいません
- 2 希望の欄には、辛さ・アレルギー・量など、店で聞かれたら答えられるようにしておきたい条件を書きます
- 3 出てきた説明のうち、知らなかった調理法の語だけを3つ選んで覚えます
- 4 店に着いたら、選んでもらった2品のどちらかを自分の言葉で注文してみてください
こんな形で返ってきます
入れたもの(例)
希望: not spicy, something filling
返ってくる形(抜粋)
1. braised(煮込んだ)、pan-seared(フライパンで表面を焼いた) 2. 希望: 辛くない、お腹にたまるもの 3. すすめ: ・Braised Beef Short Ribs — じっくり煮込んであり、辛味料は使われていません。 ・Pan-Seared Salmon with Potatoes — ボリュームがあり、辛さの表記もありません。
返ってきたら、この一言を続ける
-
Which one is more common at American diners versus fancy restaurants?
この中で、カジュアルな店と高級店、どちらでよく見る料理ですか。
-
Rewrite your explanation for a vegetarian instead.
今度はベジタリアン向けに、説明を書き直してください。
AI相手に、声に出してみる
音声を聞いて、そのまま真似してください。AIとの英会話は、この一言から始まります。
Could I get that without onions, please?
それ、玉ねぎ抜きでお願いできますか。
Is this dish very spicy?
この料理はかなり辛いですか。
Could we get the check, please?
お会計をお願いできますか。
AI時代の英語学習、ここだけは
注文は1文では終わらない
I'd like a hamburger. の1文だけを覚えて店に入ると、そのあとの質問で止まります。
実際の注文は、店員からの聞き返しを含めた何往復かのやり取りです。焼き加減、サイズ、持ち帰るかどうか。これらはどの店でもほぼ同じ顔ぶれで出てきます。
1文を完璧に覚えるより、次に何を聞かれるかを先に知っておくほうが、本番では役に立ちます。
アレルギーや苦手なものは、先に言うと強い
料理が来てから I can't eat this. と言うより、注文の時点で I have a peanut allergy. と先に伝えるほうが、店側の対応がずっとスムーズになります。
allergy(アレルギー)という語を使うと、好き嫌いではなく体質の問題だと正確に伝わります。I don't like ~ だけだと、好みの話だと受け取られることがあります。
先に言うひと言があるだけで、そのあとの会話がぐっと楽になります。
聞き取れなかったら、遠慮なく聞き返す
店員の質問が速くて聞き取れないことは、誰にでもあります。
そこで黙ってうなずくと、頼んでいないものが出てくることがあります。Sorry, could you say that again? のひと言があれば十分です。
聞き返すのは、恥ずかしいことではありません。店員にとっても、間違った注文を出すほうが困ります。分からないまま進めないことが、いちばんの近道です。
⚠️ 使うときの注意
⚠️ AIとの練習には、本番に無いものが1つあります。騒がしさと、店員の忙しさです。
実際の店は音楽や周りの会話で聞き取りにくく、店員も他の客の対応をしながら早口で話します。AIは静かで、こちらのペースに合わせてくれます。
ですから、慣れてきたら「もう少し速く話して」と指示して負荷を上げてください。本番の難しさは、単語ではなく、この速さと騒がしさのほうにあります。
もう1つ。国や地域によって、チップの習慣や会計の仕方が異なります。その国の作法まではAIの練習だけでは分かりません。出発前に、行き先の国の習慣だけは別に調べておいてください。
海外のレストランで固まる原因は、単語を知らないことではありません。次に何を聞かれるか分からないことです。
今日やることは1つです。店員役のAIに、8往復だけ相手をしてもらってください。焼き加減を聞かれても、持ち帰るか聞かれても、止まらずに答えられるかを試します。
次に本物の店員が同じ質問をしてきたとき、答えがもう口から出ます。
原田高志
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よくある質問
英語でレストランを予約するとき、いちばん基本の言い方は何ですか?
I'd like to reserve a table for two, please. が基本の形です。人数と時間を伝えれば、あとは店員が空き状況を確認してくれます。電話が不安な場合は、この一文をAIとの練習で先に口に出しておくと安心です。
料理にアレルギーの食材が入っているか、どう確認すればいいですか?
I have a peanut allergy. Does this dish contain any? のように、allergy(アレルギー)という語を使って具体的な食材名を添えて聞きます。好みではなく体質の問題だと伝わるので、店側も厨房に確認するなど、きちんと対応してくれやすくなります。