スラッシュリーディングをAIに任せる|音読プロンプト3本
AI×英語|第41回
音読しているのに、意味が頭に入ってこない。原因はたいてい、区切る場所を間違えていることです。今日は、英文を意味のかたまりごとに区切らせて、そのまま前から読むためのプロンプトを3本用意しました。
監修:原田高志(原田英語.com)
音読は、声を出せば効くというものではありません。どこで切るかで、効き方がまるで変わります。今日はそこだけをAIに任せます。
英語が読めないと言う生徒の音読を聞いていると、ある共通点があります。切る場所が、息の続く限界で決まっているのです。
息が苦しくなったところで切る。だから毎回ちがう場所で切れて、意味のまとまりが壊れます。音は出ているのに、頭は何も受け取っていません。
英語を前から読める人は、意味のかたまりごとに切っています。The man / in the black coat / walked slowly / into the room. こう切れば、切れ目のたびに絵が1つずつ増えていきます。戻る必要がありません。
この「どこで切るか」は、慣れれば自分でできます。ですが最初のうちは判断がつきません。そこだけをAIに出させて、あとは自分の口でやる。今日の3本は、その分け方です。
英文を意味のかたまりで区切らせる
読む力が伸びる
自分で区切ると、たいてい長すぎるか短すぎるかのどちらかになります。最初の何本かを機械に切ってもらい、その切り方を目で覚えるのが近道です。訳をあとに置くのは、区切りを見ながら読む練習を先にするためです。
Break the English text below into meaning chunks for reading aloud.
TEXT:
"""
(ここに英文を貼る)
"""
Rules:
- Put a slash (/) between chunks.
- Each chunk should be 2 to 6 words.
- Never break a chunk in the middle of a phrase.
- Keep the original words exactly as they are. Do not rewrite anything.
Output in this order:
1. The text with slashes.
2. The Japanese meaning of each chunk, one per line, in the same order.
Do NOT translate the whole text as one sentence. 下の英文を、音読用に意味のかたまりで区切ってください。
英文:
"""
(ここに英文を貼る)
"""
決まり:
・かたまりとかたまりの間にスラッシュ(/)を置いてください。
・1つのかたまりは2語から6語にしてください。
・句の途中で切らないでください。
・もとの語はそのままにしてください。書き直さないでください。
次の順で出してください。
1. スラッシュを入れた英文。
2. 各かたまりの日本語訳を、同じ順で1行ずつ。
全文をひとつの文として訳さないでください。 使いかた
- 1 教科書や模試の英文を、3文から5文ぶんだけ貼ります。長すぎると集中が切れます
- 2 返ってきたスラッシュ入りの英文を、切れ目でいったん止まりながら読みます
- 3 2周目は、切れ目のたびに日本語の意味を頭に浮かべます。声には出しません
- 4 3周目は、スラッシュを見ずに同じ場所で切れるか試します。ここまでで1本です
こんな形で返ってきます
入れたもの(例)
The man in the black coat walked slowly into the room and sat down without saying a word.
返ってくる形(抜粋)
1. The man in the black coat / walked slowly / into the room / and sat down / without saying a word. 2. The man in the black coat → 黒いコートを着た男が walked slowly → ゆっくり歩いた into the room → 部屋の中へ and sat down → そして腰を下ろした without saying a word → 一言も言わずに
返ってきたら、この一言を続ける
-
Now make the chunks one level longer.
かたまりを、もう1段階長くしてください。
-
Which chunk is the hardest for a Japanese learner? Just name one.
日本語話者にとって、いちばん難しいかたまりはどれですか。1つだけ挙げてください。
どのかたまりを強く読むかを決めさせる
話す力が伸びる
区切れても、平らに読んでいては意味が立ち上がりません。英語は強く読む語と弱く読む語がはっきり分かれています。どこを強めるかを先に決めておけば、音読が「音の練習」から「意味の練習」に変わります。
For the English text below, tell me which words to stress when reading aloud.
TEXT:
"""
(ここに英文を貼る)
"""
Rules:
- Mark stressed words with CAPITAL letters.
- Stress no more than one word in each meaning chunk.
- Leave every other word in lowercase, exactly as written.
After the marked text, add one line in Japanese explaining why you chose those words.
Do NOT use phonetic symbols. Do NOT change any words. 下の英文について、音読するときにどの語を強く読むかを教えてください。
英文:
"""
(ここに英文を貼る)
"""
決まり:
・強く読む語を大文字で示してください。
・1つの意味のかたまりにつき、強く読む語は1つまでにしてください。
・それ以外の語は、書かれたまま小文字にしてください。
印を付けた英文のあとに、なぜその語を選んだのかを日本語で1行だけ添えてください。
発音記号は使わないでください。語を変えないでください。 使いかた
- 1 さきほど区切った英文を、そのまま使います。新しい英文は貼りません
- 2 大文字の語だけをはっきり強く、長めに読みます
- 3 小文字の語は、思いきり弱く、速く流します。ここを丁寧に読むと英語らしくなりません
- 4 自分の声を録って、大文字の語が本当に目立っているか聞き返します
こんな形で返ってきます
入れたもの(例)
The man in the black coat walked slowly into the room.
返ってくる形(抜粋)
The man in the BLACK coat / walked SLOWLY / into the ROOM. 理由: 話の中で新しい情報になる語(黒い、ゆっくり、部屋)を強めました。the や in は聞き手がすでに予想できるので弱く流します。
返ってきたら、この一言を続ける
-
Now stress a different word in the first chunk. How does the meaning change?
最初のかたまりで、別の語を強めてください。意味はどう変わりますか。
-
Read it as if you were surprised. Which word moves?
驚いているように読むとしたら、強める語はどこへ移りますか。
区切りに合わせて、自分でも同じ形の文を作らせる
書く力が伸びる
読むだけで終わると、その形は自分の手に入りません。同じ骨組みで中身だけを入れ替えた文を作れば、区切りの感覚が書くほうへつながります。穴埋めにするのは、全部作らせると自分の頭が動かないからです。
Here is an English sentence divided into meaning chunks.
SENTENCE:
"""
(ここに、スラッシュ入りの英文を貼る)
"""
Make three new sentences that use the same chunk pattern but different content.
Rules:
- Keep the same number of chunks and the same order.
- Keep the slashes.
- In the third sentence, replace ONE chunk with a blank ( ______ ) for me to fill in.
- Add the Japanese meaning under each sentence.
Do NOT explain the grammar. 次は、意味のかたまりで区切った英文です。
英文:
"""
(ここに、スラッシュ入りの英文を貼る)
"""
同じかたまりの並びで、中身だけが違う英文を3つ作ってください。
決まり:
・かたまりの数と順番は同じにしてください。
・スラッシュは残してください。
・3つ目の英文では、かたまりを1つだけ空欄( ______ )にして、私が埋められるようにしてください。
・各文の下に日本語訳を付けてください。
文法の説明は書かないでください。 使いかた
- 1 1本目のプロンプトで区切った英文を、スラッシュごと貼ります
- 2 返ってきた3文を、同じリズムで読みます。かたまりの数が同じなので、同じ拍で読めるはずです
- 3 3つ目の空欄を、自分の言葉で埋めます。辞書を引いても構いません
- 4 埋めた文を声に出します。ここで初めて、その形が自分のものになります
こんな形で返ってきます
入れたもの(例)
The man in the black coat / walked slowly / into the room.
返ってくる形(抜粋)
1. The girl with the red bag / ran quickly / into the station. (赤いかばんを持った女の子が、急いで駅へ駆けこみました) 2. The cat on the old sofa / stared quietly / at the door. (古いソファの上の猫が、じっとドアを見つめていました) 3. The boy in the blue cap / ______ / into the garden. (青い帽子をかぶった男の子が、______、庭へ入っていきました)
返ってきたら、この一言を続ける
-
Check my answer for the blank. Say OK or fix it in one line.
空欄に入れた私の答えを見てください。よければOK、だめなら1行で直してください。
-
Make one more sentence with the same pattern, but about school.
同じ並びで、学校のことを書いた文をもう1つ作ってください。
AI相手に、声に出してみる
音声を聞いて、そのまま真似してください。AIとの英会話は、この一言から始まります。
Break it into smaller chunks.
もっと小さなかたまりに区切ってください。
Keep the words exactly as they are.
語はそのままにしておいてください。
Which chunk should I stress?
どのかたまりを強く読めばいいですか。
AI時代の英語学習、ここだけは
戻って読む癖は、区切りで直る
英文を読んでいて、終わりまで行ってから前に戻る。これを繰り返している人はとても多いです。
原因は読解力ではありません。意味のまとまりが見えていないから、最後まで行かないと形が決まらないのです。
区切りを入れると、かたまりごとに意味が確定します。確定したものは、もう戻って見直す必要がありません。戻る回数が減ると、読む速度はそれだけで上がります。
模試の時間が足りない人は、読む速度ではなく、戻っている回数を疑ってみてください。
切ってよい場所には、目印がある
慣れてくると、AIに頼まなくても切れるようになります。目印は決まっています。
- ▼ 前置詞の前(in the room / on the table)
- ▼ 接続詞の前(and, but, because)
- ▼ 関係代名詞の前(who, which, that)
- ▼ to不定詞の前(to see, to make)
- ▼ カンマのところ
この5つを覚えるだけで、たいていの文は自分で切れます。AIを使うのは、残りの2割で迷ったときと、切り方を目で覚えるまでの最初の2週間だけで十分です。
道具は、要らなくなるために使うものです。
区切って読むのは、初心者向けの技ではない
スラッシュリーディングは学校で習うので、初級者のための工夫だと思われがちです。
ですが、同時通訳の訓練でも同じことをします。前から順に、かたまりごとに処理する。戻れないからです。
英語を速く正確に読む人ほど、頭の中では細かく切っています。見えないだけで、切っていないわけではありません。
ですから、紙の上にスラッシュを書くのを恥ずかしがらないでください。あれは、上級者が頭でやっていることを、目に見えるようにしているだけです。
⚠️ 使うときの注意
⚠️ AIは、頼まないと勝手に英文を書き直します。読みやすくしようとして、語を入れ替えたり短くしたりするのです。それでは教科書の音読になりません。だからどのプロンプトにも「もとの語はそのままに」と入れてあります。返ってきた英文が元と違っていたら、Keep my original words. と1回打って出し直させてください。
音読の効果が出ない人を見ていると、声の大きさや回数を気にしていることが多いです。ですが、効くかどうかを決めているのは切る場所のほうでした。
意味のかたまりで切れていれば、10回読めば10回ぶん入ります。切れていなければ、100回読んでも音が流れていくだけです。
今日やることは1つです。いま手元にある教科書の英文を3文だけ、1本目のプロンプトに貼ってください。切れ目を見た瞬間に、たぶん少し驚きます。
原田高志
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よくある質問
スラッシュリーディングとは何ですか?
英文を意味のかたまりごとにスラッシュで区切り、前から順に読んでいく方法です。かたまりごとに意味が確定するので、文の終わりまで行ってから前に戻る必要がなくなり、読む速度が上がります。
どこで区切ればよいですか?
前置詞の前、接続詞(and, but, because)の前、関係代名詞(who, which, that)の前、to不定詞の前、カンマのところ。この5つを目印にすれば、ほとんどの文は区切れます。1つのかたまりは2語から6語が目安です。