AIと雑談を練習して、初対面の沈黙を減らすプロンプト3本
AI×英語
海外で誰かと話すとき、いちばん困るのは教科書に出てこない世間話です。AIを相手に、見知らぬ人との会話・聞き取れなかったときの切り返し・自分の話し方の癖直しを練習できるプロンプトを3本紹介します。
監修:原田高志(原田英語.com)
英語のテストで点が取れても、初対面の人との世間話でフリーズしてしまう。そんな経験はありませんか。今日は、AIを話し相手にして雑談の間を埋める練習をするプロンプトを3本用意しました。
英会話の教材には、自己紹介や道案内は載っていても、飛行機の隣の席の人と交わす何気ない一言はあまり載っていません。世間話は台本が無い分、練習の機会も限られます。
今日のプロンプトは、AIを相手にその『台本の無い時間』を作り出すためのものです。
見知らぬ人との世間話を、AIとのロールプレイで練習する
話す力が伸びる
海外旅行や国際交流の場で、何を話せばいいか分からず黙ってしまう。そんな困りごとを、AIを相手に事前練習することで減らせます。何気ない世間話は教科書にあまり載っていないので、練習相手が必要です。
You are a friendly stranger I just met while waiting for a flight. Start a short, natural small talk conversation with me in English. Ask me one question at a time, and wait for my reply before continuing. Keep each of your turns to 2 sentences or fewer. Do NOT correct my grammar during the conversation. After 8 exchanges, stop the roleplay and give me:
1. Three phrases I used well
2. Three more natural alternatives I could use next time
Write the list in English, with a short Japanese translation after each line. あなたは、私が飛行機を待っているときに出会った、親しみやすい見知らぬ人です。英語で、自然な世間話を短く始めてください。一度に1つだけ質問し、私の返事を待ってから続けてください。あなたの発言は毎回2文以内にしてください。会話の途中で私の文法を訂正しないでください。8往復したら、ロールプレイを止めて、次を教えてください。
1. 私がうまく使えていたフレーズを3つ
2. 次に使うともっと自然になる言い換えを3つ
英語でリストにして、それぞれの行のあとに簡単な日本語訳を付けてください。 使いかた
- 1 場面を変えたいときは、waiting for a flight の部分を書き換える(例:at a coffee shop、at a friend's party)
- 2 返事は短くてよいので、思いついたまま英語で打つ。詰まったら日本語まじりでもよい
- 3 8往復したら、AIが講評をくれる
- 4 講評の中の言い換えを1つだけ選び、次の日の会話でそのまま使ってみる
こんな形で返ってきます
入れたもの(例)
waiting for a flight のまま、8往復のやり取りをした場合
返ってくる形(抜粋)
AI: Hi, is this seat taken? You: No, go ahead! AI: Thanks. Are you heading home, or just starting a trip? (…8往復つづく…) 1. "go ahead" — 気さくに許可を出す言い方 ✅ 2. "Are you heading home?" の代わりに "What brings you here today?" も使える 3. "I'm just starting a trip." は "I'm actually just setting off on a trip." にすると、より自然
返ってきたら、この一言を続ける
-
Can you replay the same conversation but make it a bit more challenging?
同じ会話をもう一度、もう少し難しくして再生してください。
-
Turn my three alternatives into one short dialogue I can read aloud.
その3つの言い換えを使った、声に出して読める短い会話文にまとめてください。
動画で見る
聞き取れなかったときの切り返し方を練習する
聞く力が伸びる
英語で話しかけられたとき、聞き取れなかった一言をそのままにして、愛想笑いで終わらせてしまうことがあります。聞き返す・確認するときの言い方を、AIとの会話で身につけます。
You are a native English speaker talking to me casually. In your first message, use one idiom or a fast, casual sentence that might be hard for a Japanese high school student to catch. Wait for my response. If I ask you to clarify (for example, "Could you say that again?" or "What do you mean by that?"), explain the idiom or sentence simply, then continue the conversation with a new topic. Do this for 5 rounds. At the end, tell me which clarifying phrases I used, and give me 2 more phrases I could use instead. あなたは、私とカジュアルに話しているネイティブスピーカーです。最初の発言で、日本の高校生には聞き取りにくいかもしれないイディオムか、早口でくだけた文を1つ使ってください。私の返事を待ってください。もし私が確認を求めたら(例えば "Could you say that again?" や "What do you mean by that?")、そのイディオムや文をやさしく説明したうえで、新しい話題で会話を続けてください。これを5往復繰り返してください。最後に、私が使った確認のフレーズを教えてください。そして、代わりに使えるフレーズを2つ追加で教えてください。 使いかた
- 1 AIの最初の一言が分からなくても、焦らず "Could you say that again?" とだけ打ってみる
- 2 説明を聞いてから、もう一度同じ話題を続けさせる
- 3 5往復したら講評を受け取り、自分が使った確認フレーズを確認する
- 4 教わった新しいフレーズを1つ選び、次に聞き取れなかったときに使ってみる
こんな形で返ってきます
入れたもの(例)
AI: I was going to go, but I chickened out at the last minute.
返ってくる形(抜粋)
You: Sorry, could you say that again? AI: Sure! "Chickened out" means I got scared and decided not to do something. So I planned to go, but I got too nervous and stayed home instead. (5往復後) ・あなたが使った確認フレーズ:"Could you say that again?"(1回) ・追加の言い換え:"Sorry, I didn't catch that." "What does that mean?"
返ってきたら、この一言を続ける
-
Use a different idiom this time and see if I can guess the meaning first.
今度は別のイディオムを使って、まず私に意味を推測させてください。
-
Make a short list of the top 5 idioms native speakers use in casual chat.
ネイティブがカジュアルな会話でよく使うイディオムを5つ、短いリストにしてください。
自分の話し方の癖を、書き起こしから直す
話す力が伸びる
自分がどんな言葉を繰り返しているかは、話しているときには気づけません。ボイスメモの書き起こしをAIに見せることで、癖を客観的に確認できます。
Here is a transcript of me speaking English out loud. Count how many times I used filler words like "um," "like," or "you know." Then point out any English phrase I repeated more than twice. Suggest one natural alternative for each repeated phrase. Do NOT comment on my grammar mistakes — only on repetition and filler words.
"""
(ここに自分の話した内容を書き起こして貼る)
""" これは、私が英語で話した内容の書き起こしです。"um"、"like"、"you know" のようなつなぎ言葉を、それぞれ何回使ったか数えてください。そのうえで、2回以上繰り返した英語のフレーズがあれば指摘してください。繰り返したフレーズそれぞれに、自然な言い換えを1つ提案してください。文法の間違いにはコメントせず、繰り返しとつなぎ言葉だけを見てください。
"""
(ここに自分の話した内容を書き起こして貼る)
""" 使いかた
- 1 スマホの録音アプリで1分ほど英語で話し、自分で聞きながら書き起こす(完璧でなくてよい)
- 2 """の中に、書き起こした文章を貼り付ける
- 3 出てきた癖のリストのうち、いちばん多かった1つだけを意識して直す
- 4 1週間後、もう一度同じテーマで録音し、回数が減ったか比べる
こんな形で返ってきます
入れたもの(例)
So, um, I went to, like, the new cafe near my school, and it was, um, really good. The coffee was really good, and the cake was really good too.
返ってくる形(抜粋)
・つなぎ言葉の回数:um(2回)、like(1回) ・繰り返したフレーズ:"really good"(3回登場) ・言い換え案:"really good" → "amazing" / "impressive" / "totally worth it"
返ってきたら、この一言を続ける
-
Give me three short sentences using the alternatives you suggested.
提案してくれた言い換えを使った、短い例文を3つ作ってください。
-
What is one habit I should focus on fixing first?
最初に直すべき癖を1つだけ選ぶとしたら、どれですか。
AI相手に、声に出してみる
音声を聞いて、そのまま真似してください。AIとの英会話は、この一言から始まります。
Let's talk in English for the next five minutes.
これから5分間、英語で話しましょう。
Please don't switch to Japanese, even if I get stuck.
詰まっても、日本語に切り替えないでください。
Ask me follow-up questions like we're having a real conversation.
本当の会話みたいに、私にフォローアップの質問をしてください。
AI時代の英語学習、ここだけは
日本語に逃げない一言を先に言う
会話を始める前に "Please don't switch to Japanese." と一言添えるだけで、AIは最後まで英語を貫いてくれます。詰まったときに日本語で助けてもらう癖がついていると、本番の会話でも同じことをしてしまいます。
講評は会話のあとにまとめてもらう
会話の途中でいちいち訂正されると、話す勢いが止まります。今日のプロンプトのように、会話が終わったあとにまとめて講評をもらう形にすると、話す練習と直す練習を分けられます。
覚えたフレーズは、その日のうちに1回使う
AIから教わった言い換えは、覚えただけでは定着しません。その日のうちに、独り言でもいいので声に出して1回使ってください。次に似た場面が来たとき、自然に出てくる確率が上がります。
⚠️ 使うときの注意
AIの発音・文法チェックは万能ではありません。特に口語表現やスラングは、実際には自然な言い方でも『不自然』と判定されることがあります。迷ったときは、先生や英語が得意な友達にも一度見てもらってください。
AIは、何度会話をやり直しても嫌な顔をしません。今日紹介した3本のうち、まずは1つだけ試してみてください。
原田高志
よくある質問
AIとの会話練習だけで、実際の英会話力は伸びますか。
AIとの練習は、実際の会話で使う瞬発力を鍛える助けになりますが、それだけでは十分ではありません。学んだフレーズを、人との会話でも実際に使ってみることが大切です。