中高英語教師のための授業アイデア&最新情報ニュースレター

【中高英語教師のための授業アイデア&最新情報】 2026年2月22日(日)~原田先生の英語教育ニュースレター Vol.007 ~

ENGLISH TEACHER’S BRIEFING

📬 原田先生の英語教育ニュースレター

中高英語教師のための授業アイデア&最新情報

2026年2月22日(日)| Vol.007

⚡ TODAY’S HEADLINE

教員メンタル不調で休職7,078人 — 「ブラック職業」化する教壇の危機

2024年度に精神疾患で休職した公立学校教員が7,078人に達し、過去最多を更新しました。OECDのTALIS調査でも日本の教員の週労働時間は世界ワーストクラスの56時間。部活動指導、保護者対応、事務作業に追われ、「授業準備」に割ける時間が極端に少ない構造が問題視されています。2000年には倍率13.3倍だった教員採用試験が2021年には3.7倍まで低下し、なり手不足も深刻化。「教える仕事」の魅力をどう取り戻すか — 給特法改正による処遇改善と並行して、AIツールによる業務効率化が現場の救世主になるかもしれません。

🔗 参考:Japan Today — What’s going wrong in Japanese classrooms?

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今日の帯活動アイデア(5分でできる!)

🔗 “Word Chain Battle”(英語しりとりバトル)

対象:中学1年〜高校 | 時間:5分 | 準備:不要

▶ やり方:

① クラスを2チームに分ける。先生がスタートの単語を言う:“beautiful”

② 各チーム交互に、最後の文字で始まる単語を3秒以内に言う:“beautiful → lucky → yellow → white…”

③ ルール追加:同じ単語の再使用は禁止 + 4文字以上の単語のみ(レベル調整可)

④ 3秒以内に答えられなかったチームは脱落。最後まで続いたチームの勝ち!

💡 ポイント:語彙の引き出しを瞬時に開ける「即応力」が鍛えられます。上級クラスなら「テーマ縛り」(食べ物のみ、動詞のみなど)にすると語彙カテゴリ化も促進。教室が一気に盛り上がるウォームアップ活動です。

🗣 “Alibi Game”(アリバイゲーム)

対象:中学3年〜高校 | 時間:5分 | 準備:不要

▶ やり方:

① ペアを1組選び、廊下に出す。「昨日の夜8時、何をしていたか」のアリバイストーリーを2分で打ち合わせ

② 1人だけ教室に戻し、クラスが英語で質問攻め:“Where were you?” “What were you wearing?” “What did you eat?”

③ 続いてもう1人に同じ質問。2人の回答が食い違ったら「有罪!」

④ クラスで矛盾点を指摘し合い、判定を下す

💡 ポイント:過去形の疑問文を大量に使うので文法の実践練習に最適。「探偵ごっこ」の要素で生徒のモチベーションが爆上がりします。質問を事前にクラスで考える時間を取ると、全員が参加できます。

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AI × 英語指導 最前線

🆕 注目ツール:SchoolAI

100万以上の教室で導入済み、2025年に2,500万ドルの大型資金調達を実現したAI教育プラットフォーム。教師が「Spaces」と呼ばれるAI学習環境を作成し、生徒はAIチューター「Sidekick」と対話しながら個別学習を進めます。教師はリアルタイムで全生徒の対話を監視でき、つまずきポイントが一目でわかるダッシュボード付き。基本機能は教師は永久無料

✅ 20万以上の教師作成テンプレートを共有・再利用可能
✅ Chrome拡張でGoogle Docs内から直接AI活用
✅ 不適切な会話を自動検知・安全性アラート機能
✅ 多言語対応 — 母語しか話せない転入生がリアルタイム翻訳で授業参加した実例も

🎓 活用例:「英語ディベート練習」のSpaceを作成。生徒がAIと賛成・反対の論点を練習し、教師は全会話ログから論理展開力を評価。

🔗 SchoolAI 公式サイトはこちら →

🧠 Flint — 「答えを教えない」AI教育チューター

Anthropic社のClaude 4 Sonnetを搭載した教育プラットフォーム。最大の特徴は「AIが直接答えを教えない」設計。生徒に考えさせるソクラテス式対話で、ヒントを段階的に出しながら理解を深めます。教師はPDF・Word・PowerPointをアップロードするだけで、その教材に基づいたAI学習活動を自動生成できます。

✅ 答えを教えず「考えさせる」AI — 自律的学習を促進
✅ クラス全体の強み・弱みをAIが自動サマリー
✅ Canvas・Google Classroom等のLMSと連携
✅ 生徒の会話をPDF出力 — ポートフォリオ評価にも活用可

🎓 活用例:英語エッセイを「AIとの対話で自分で改善する」活動に。ある高校では、Flint導入後のテスト成績が前年比で顕著に向上したと報告。

🔗 Flint 公式サイトはこちら →

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英語教育ニュース FLASH

🇯🇵 JAPAN

地方の教員不足が深刻化 — 鳥取県は欠員20%、千葉・埼玉も8〜14%

全国の公立学校で教員が2,500人以上不足しているという文科省調査が波紋を広げています。産休・育休や精神疾患による休職の増加に代替教員の確保が追いつかない状況。鳥取県では必要な教員数の20%が埋まらず、京都市でも公立中学校ポジションの10%が空席。英語教員の欠員は他教科以上に深刻で、「教室はあるが先生がいない」状態が全国に広がっています。

🔗 参考:Japan Today — Public schools in Japan short of over 2,500 teachers

🇯🇵 JAPAN

2026年度から公立中の学級上限35人に — 英語授業にとって大きなチャンス

政府が公立中学校の1学級あたり上限を35人に引き下げる法改正を計画中。小学校ではすでに段階的に実施されているこの施策が中学校にも拡大されます。少人数学級ではペアワークやスピーキング活動の時間が取りやすくなり、英語教育にとっては追い風。一方で「35人でもまだ多い」「教員確保が先」という現場の声も根強く残っています。

🔗 参考:Education International — Japan: Urgent action needed(2025年12月)

🌍 GLOBAL

AI教育市場75.7億ドル → 2034年に1,120億ドル超 — 教師の85%がすでにAI活用

Faculty Focusの報告によると、AI教育市場は2025年の75.7億ドルから2034年には1,120億ドル超に急成長する見込み。米国では教師の85%、生徒の86%がすでにAIを授業で使用しているというCDTの調査結果も。ISTE+ASCDのJoseph South氏は「教師の時間を節約するツールは必ず普及する」と指摘。日本の教育AI活用はまだ黎明期ですが、世界的な流れは確実に加速しています。

🔗 参考:Faculty Focus — Designing the 2026 Classroom(2026年1月)

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超絶使える!英語学習ツール

📚

Epic!

4万冊以上の英語電子書籍にアクセスできるデジタル図書館。リーディングレベル別に検索可能。音声付き。教師は無料で利用可能。

公式サイトを見る →

🎤

Vocaroo

ブラウザだけで音声録音・共有ができる超シンプルツール。アカウント不要。スピーキング課題の提出や発音チェックに最適。

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🃏

Baamboozle

ゲーム形式クイズ。トラップマスやパワーアップ付きの対戦型で、語彙・文法復習が驚くほど盛り上がる。無料版で十分使える。

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🎬

Edpuzzle

YouTube動画に質問を埋め込みインタラクティブ教材に変換。生徒がどこで止まり、どこを繰り返し見たかがデータで可視化。

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🌎

世界の英語授業から学ぶ

🇨🇦 カナダ式:「イマージョン教育」— 50年の実績が証明する第二言語習得法

カナダのフランス語イマージョン教育は、第二言語教育の世界的モデルとして知られています。幼稚園から算数・理科・社会をフランス語で学ぶことで、卒業時には両言語でほぼネイティブレベルの能力を獲得。ポイントは「言語そのものを教える」のではなく、「言語を使って意味のある内容を学ぶ」アプローチ。50年以上の研究で、母語の能力も低下しないことが実証されています。

🔑 日本の教室への示唆

完全なイマージョンは日本の現状では難しいですが、「ミニ・イマージョン」は明日から可能です。例えば英語の授業で簡単な理科実験を英語で説明する、地図を使って英語で地理を学ぶなど、「教科横断型」の帯活動を取り入れるだけでも、生徒が「英語を使う必然性」を感じる場面を格段に増やせます。

TODAY’S QUOTE FOR TEACHERS

“A teacher affects eternity;
he can never tell where his influence stops.”

「教師は永遠に影響を与え続ける。
その影響がどこで止まるかは、誰にもわからない。」

— ヘンリー・アダムズ(アメリカの歴史家・作家)

💡今日の1分ティップス

授業のラスト3分に「Exit Ticket」を導入してみましょう。付箋1枚に“Today I learned…”“I still wonder…”を英語で書かせて回収。翌日の授業冒頭で“I still wonder…”の中から2〜3枚を紹介して答えれば、生徒は「自分の疑問が拾われた!」と感じ、学習への主体性がぐっと高まります。形成的評価にもなり、生徒が英語で「書く」習慣も自然に身につく一石三鳥の仕組みです。

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haradaeigo.com

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