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【flash flood】ゲリラ豪雨は英語で?意味や使い方は? 最新の時事英語&英単語を深堀り!

【Flash flood】

A massive cloudburst has triggered flash floods in north-west Pakistan, killing at least 157 people. Mohammad Suhail, a provincial emergency services spokesperson, said 78 bodies were recovered from various parts of Buner district in the north-west province of Khyber Pakhtunkhwa by noon on Friday, and a further 79 were pulled later from the rubble of collapsed homes and flooded villages.

「大規模な集中豪雨がパキスタン北西部で鉄砲水を引き起こし、少なくとも157人が死亡した。州の緊急サービス報道官モハマド・スハイル氏によると、金曜正午までに北西部のカイバル・パクトゥンクワ州ブネール地区の各所で78人の遺体が収容され、その後さらに79人が倒壊した家屋のがれきや浸水した村から収容された。」

【出典】2025年8月15日 The Guardian
Flash floods kill at least 159 people in Pakistan after huge cloudburst | The Guardian

<<flash floodとは?>>

⇒ 「鉄砲水/突発的な洪水」
短時間に降る激しい雨(いわゆる「ゲリラ豪雨」)などによって、河川や用水路が急激に増水し、氾濫する現象を指します。予測が難しく、発生から浸水までの時間が非常に短いため、甚大な被害をもたらしやすいのが特徴です。都市部のアスファルトで覆われた地域でも発生しやすいことから、近年世界中のニュースで頻繁に使われています。

<<flash floodを使った例文チェック>>

★ The hikers were caught in a flash flood and had to be rescued by helicopter. 「そのハイカーたちは鉄砲水に巻き込まれ、ヘリコプターで救助されなければならなかった。」

★ Urban areas are increasingly vulnerable to flash floods due to poor drainage systems. 「都市部では、排水システムの不備により、鉄砲水の被害を受けやすくなっている。」


<<flash floodの類語と使い分け>>

flood : 一般的な「洪水」。河川の氾濫や大雨など、原因を問わず広範囲が水に浸かる状態を指す。flash floodよりも時間的な猶予がある場合が多い。
inundation : よりフォーマルで大規模な「浸水」「氾濫」を指す言葉。広大な土地が水に覆われる様子を表す。
deluge : 「大洪水」や「豪雨」を意味する文学的な表現。聖書のノアの洪水のように、破壊的な規模の水を指すことが多い。
torrential rain : 「集中豪雨」「土砂降りの雨」。flash floodを引き起こす原因となる雨そのものを指す。

<<原ちゃんの単語深堀りコラム>>

flash floodの “flash” は「閃光」や「瞬間」を意味し、その名の通り「瞬く間に発生する洪水」というニュアンスを的確に表しています。この単語が近年、時事英語として重要度を増している背景には、地球温暖化に伴う異常気象の頻発があります。

かつては山間部の鉄砲水などを指すことが主でしたが、現在は都市部で発生するケースが急増しています。コンクリートやアスファルトに覆われた都市は保水能力が低く、短時間の激しい雨水を処理しきれずに内水氾濫型のflash flood(都市型洪水)を引き起こしやすいのです。

今回のパキスタンの事例のように、気候変動の影響を受けやすい脆弱な地域では特に壊滅的な被害をもたらします。 世界中で異常気象が常態化する中、flash floodは気候変動ニュースを理解する上で避けて通れない必須単語となっています。日本の「ゲリラ豪雨」による被害を海外に説明する際にも、この表現が最も的確に状況を伝えることができるでしょう。

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