
「美味しい!」と英語で伝えたい時、つい”It’s delicious!”ばかり使っていませんか?もちろん間違いではありませんが、せっかくの感動がいつも同じ一言では、少し物足りなく感じてしまうかもしれません。ネイティブスピーカーは、状況や感情に合わせて、実に多彩な表現で「美味しい」を伝えています。
食の体験は、言葉によってさらに豊かになります。気の利いた一言が、作り手への最高の賛辞になったり、友人との会話を一層盛り上げたりするものです。ありきたりな表現から一歩踏み出して、あなたの感動をより鮮やかに、的確に伝えるための「言葉のスパイス」を手に入れてみませんか?
なぜ、あなたの英語での食レポはワンパターンになってしまうのか。どうすれば、ネイティブのように巧みに味を表現できるのか。この記事では、その具体的なフレーズと使い方を、今日からすぐに使える形でご紹介します。
✅ 英語の食レポを格上げする重要ポイント
“Delicious!”の一言から抜け出すための、この記事の核心をまとめました。
- なぜ”Delicious!”だけでは足りないのか:感動の解像度が低く、料理のどの部分に感銘を受けたのかが伝わりきらないからです。
- 五感をフル活用する:味覚だけでなく、香り(aroma)、食感(texture)、見た目(appearance)を言葉にすることで、表現は立体的になります。
- 感情やシチュエーションで使い分ける:最上級の賛辞から、カジュアルな一言まで、場面に合った言葉を選ぶことで、より自然なコミュニケーションが生まれます。
- 具体的な表現で差をつける:この記事で紹介する20のフレーズは、あなたのボキャブラリーを増やし、英会話での表現力を格段に引き上げます。
- 英語学習がもっと楽しくなる:覚えたフレーズを実際の食事で使うことで、学習がリアルな体験と結びつき、記憶に定着しやすくなります。
これらのポイントを意識するだけで、あなたの英語表現は、相手の食欲を刺激し、会話を弾ませる力を持つようになります。
【シーン別】今日から使える!ネイティブのグルメ英語表現20選
“Delicious”以外の言葉で、あなたの感動を伝えてみましょう。フォーマルな場からカジュアルな会話まで、幅広く使えるフレーズを集めました。
最上級の感動を伝える表現
1. This is out of this world.
「この世のものとは思えないほど美味しい」という意味の、最大級の賛辞です。予想を遥かに超える味に出会った時に使いましょう。
2. It’s exquisite.
「極上だ」「洗練されている」というニュアンス。見た目も味も芸術的な、高級レストランの一皿などに最適な表現です。
3. It’s divine.
「神がかっている」という意味で、至福の味を表現します。特にデザートなど、陶然とするような美味しさに使われます。
4. This is mind-blowing.
「衝撃的な美味しさ」という意味。常識が覆されるような、驚きを伴う感動を伝えるのにぴったりです。
5. It’s cooked to perfection.
「完璧な火加減だ」という意味で、特にステーキや魚料理など、調理技術が光る料理への賛辞として使えます。
味や風味の特徴を伝える表現
6. It’s so savory.
塩気やスパイスが効いた、食欲をそそる美味しさを指します。甘いもの以外の料理全般に使える便利な言葉です。
7. It’s bursting with flavor.
「風味が口いっぱいに広がる」という意味。果汁や肉汁がじゅわっと溢れるような、ジューシーな料理に最適です。
8. The flavors are so complex.
「味が複雑で奥深い」という意味。スパイスやハーブ、出汁などが幾重にも重なり合った、深みのある味わいを表現できます。
9. It has a nice kick to it.
「ピリッとした良い刺激がある」という意味で、唐辛子や生姜、スパイスなどが心地よく効いている時に使います。
10. It’s so rich and creamy.
「とても濃厚でクリーミー」という意味。シチューやチーズケーキ、濃厚なソースなど、コクのある味わいを的確に表現します。
食感や口当たりを伝える表現
11. This melts in my mouth.
「口の中でとろける」という、お馴染みの表現。よく煮込まれた肉料理や、上質なチョコレートなどに使えます。
12. It’s incredibly tender.
「信じられないほど柔らかい」という意味で、主にお肉の柔らかさを褒める時に使われる定番フレーズです。
13. The texture is amazing.
「食感が素晴らしい」という意味。サクサク、もちもち、ふわふわなど、口当たりが楽しい料理全般に使えます。
14. It’s so crispy.
「すごくサクサクしている」という意味。揚げ物やパイ生地、クッキーなどの軽快な食感を表現します。
15. It’s mouth-watering.
「よだれが出そう」という意味。食べる前にも使えますし、食べている最中にその美味しさを伝えるのにも使えます。
カジュアル&気持ちを伝える表現
16. I’m in heaven.
「天国にいるみたい」という意味で、美味しいものを食べている時の至福の気持ちを表現する、やや大げさで感情的なフレーズです。
17. This is scrumptious.
“Delicious”と似ていますが、より熱意がこもった響きがあり、子供から大人まで使えるポジティブな単語です。
18. Yummy!
日本語の「おいしい!」に最も近い、カジュアルで子供っぽい響きのある言葉です。親しい間柄で使いましょう。
19. I could eat this all day.
「一日中食べていられる」という意味で、飽きのこない完璧なバランスの美味しさへの最大級の賛辞です。
20. My compliments to the chef.
「シェフによろしくお伝えください」という、レストランで使える丁寧な褒め言葉。直接シェフに会えない時に、店員さんに伝えましょう。
<まとめ>言葉を磨けば、英語の世界も食の世界ももっと広がる
“Delicious!”の一言から卒業することは、単にボキャブラリーを増やす以上の意味を持ちます。それは、料理に込められた作り手の工夫や愛情をより深く理解し、その感動を的確に分かち合うための、大切なコミュニケーションツールを手に入れることです。
今回紹介した20のフレーズを参考に、ぜひ次の食事の機会から、新しい表現を試してみてください。最初は少し勇気がいるかもしれませんが、あなたの言葉で相手の顔がパッと輝く瞬間を体験すれば、きっと英語でのコミュニケーションが、そして毎日の食事が、何倍も楽しくなるはずです。