
「Sundayは太陽の日、Mondayは月の日…じゃあ、Tuesdayは?」
普段何気なく使っている英語の曜日名。実はその多くに、あなたが知っている“あの神様”の名前が隠されているとしたら、驚きませんか?
単なるカレンダーの記号だと思っていた火曜日から金曜日には、勇敢な神々が織りなす、壮大な北欧神話の世界が封印されていたのです。
この記事を読めば、退屈な平日が、神々の集うエキサイティングな毎日に見えてくること間違いなし!
✅ この記事で分かること
- 英語の曜日名に隠された衝撃の由来
- 火曜~金曜は北欧神話のアベンジャーズだった!?
- なぜか一人だけ仲間外れな土曜日の秘密
- すべての鍵を握るローマ神話との意外な関係
- 明日使える、曜日にまつわる神話の面白雑学
週の平日を司る、北欧の神々!
英語の曜日名は、古代ローマの習慣が元になっています。ローマでは、当時知られていた7つの天体(太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星)に神々の名前を割り当て、曜日の名前にしました。
この習慣がゲルマン民族に伝わった際、彼らはローマの神々を、自分たちが信仰する北欧神話の神々に「翻訳」したのです。これが、現代の英語の曜日名に北欧の神々が登場する理由です。
さあ、神々のプロフィールを見ていきましょう!
火曜日 (Tuesday) 勇敢なる軍神「テュール」の日
火曜日の語源は、北欧神話の軍神テュール(Tyr)です。ローマ神話の軍神マルス(火星の名の由来)に対応する神として、Tiw’s day(ティウの日)がTuesdayになったと言われています。テュールは法と正義を司る非常に勇敢な神で、世界を滅ぼすと言われた巨大な狼フェンリルを鎮めるために、自らの片腕を犠牲にしたという伝説が残っています。
水曜日 (Wednesday) 全知全能の主神「オーディン」の日
水曜日の語源は、北欧神話の主神オーディン(Odin)です。古英語では「ウォーデン(Woden)」と呼ばれ、「Woden’s day(ウォーデンの日)」がWednesdayの由来となりました。オーディンは知恵、戦争、魔術などあらゆることを司る最強の神。ローマ神話の知の神メルクリウス(水星の名の由来)と同一視されました。Wednesdayの真ん中に”d”が入っているのは、OdinやWodenの名残だったのですね。
木曜日 (Thursday) 最強の雷神「トール」の日
木曜日の語源は、映画でもおなじみの雷神トール(Thor)です。まさに「Thor’s day(トールの日)」がThursdayになりました。彼は神々と人間を守る最強の戦士であり、その武器であるハンマー「ミョルニル」はあまりにも有名です。ローマ神話で雷を操る主神ユピテル(木星の名の由来)と対応付けられました。
金曜日 (Friday) 愛と美の女神「フレイヤ」の日
金曜日の語源は、愛と美、豊穣を司る女神フレイヤ(Freyja)に由来するという説が有力です。ローマ神話の愛と美の女神ウェヌス(金星の名の由来)になぞらえられ、「Freyja’s day」がFridayになったとされています。彼女は非常に美しく、戦死した勇者の魂の半分を自らの宮殿に迎え入れるという、戦乙女(ワルキューレ)としての一面も持っていました。
なぜ?土曜日だけ仲間外れのミステリー
さて、ここまで北欧神話の神々が続きましたが、土曜日はどうでしょう?
実は、土曜日(Saturday)だけは北欧神話ではなく、ローマ神話の農耕神サターン(Saturn)の名前がそのまま残っているのです。「Saturn’s day」がSaturdayの直接の由来です。
なぜ土曜日だけが「翻訳」されなかったのか?はっきりした理由は不明ですが、ゲルマン神話に対応する神がいなかったため、ローマの神名がそのまま使われたという説が有力です。
【一覧表】曜日と神々の対応関係
これまでの話を、分かりやすく表にまとめました。
曜日 | 🇺🇸 英語名 | 語源となった神様(ゲルマン/北欧神話) | 対応する神様(ローマ神話)と天体 |
---|---|---|---|
火曜日 | Tuesday | テュール (Tyr) – 軍神 | マルス (Mars) – 火星 |
水曜日 | Wednesday | オーディン (Odin) – 主神 | メルクリウス (Mercury) – 水星 |
木曜日 | Thursday | トール (Thor) – 雷神 | ユピテル (Jupiter) – 木星 |
金曜日 | Friday | フレイヤ (Freyja) – 愛と美の女神 | ウェヌス (Venus) – 金星 |
土曜日 | Saturday | (対応する神なし) | サターン (Saturnus) – 農耕神・土星 |
※日曜(Sunday)は太陽(Sun)、月曜(Monday)は月(Moon)に由来します。
<まとめ>日常は、神話と歴史の交差点だった
英語の曜日名に隠された、壮大な神々の物語はいかがでしたか?
何気なく使っていた言葉の一つ一つが、古代ローマからゲルマン民族へと伝わる文化のダイナミズムと、北欧神話の豊かな世界観を今に伝えているのです。
明日からカレンダーを見るたびに、軍神テュールの勇敢さや、雷神トールの力強さ、そして主神オーディンの知恵に思いを馳せることができるでしょう。
退屈に思えた平日も、実は毎日が神々の担当日。そう考えると、一週間がもっと楽しく、特別なものに感じられませんか?