原田先生の英語授業アイデア玉手箱

英字新聞(読売新聞 THE JAPAN NEWS)を活用した高校英語冒頭アクティビティ(帯活動)10アイデア【原田先生の英語授業アイデア玉手箱】

読売新聞英字紙を活用した
高校英語冒頭アクティビティ10選

英字新聞を授業で活用することで、生徒の「読む・書く・話す・語彙・文法」といった英語力全般を伸ばすことができます。記事を機械的に読解させるだけでは生徒が新聞嫌いになってしまいますが、工夫次第で楽しく効果的な学習活動に変えることが可能です。

実際の新聞記事は「今まさに世の中で起きている」話題を扱っているため、生徒の関心を引きつけやすく、読解や討論への強い動機付けとなります。以下では、読売新聞の英字新聞版(The Japan News)を活用し、5〜8分程度で実施できる斬新で楽しいウォーミングアップ活動を10種類ご紹介します。

1. 新聞宝探しラリー(Newspaper Scavenger Hunt)

📌 概要

新聞記事の中から特定の情報や単語をいち早く探し出すゲームです。生徒は紙面全体をざっと読むスキャニング能力を鍛えながら、競争形式で盛り上がることができます。実際に英字新聞を使った宝探し活動は、生徒のリテラシー向上と教室の活気づけに効果的とされています。

🔥 手順

📋 準備(教師)
レッスン前に新聞記事から探させたい項目のリストを3〜5つ用意します。例として「スポーツに関する記事」「100以上の数字」「首相の名前」「疑問文の見出し」などが挙げられます。これらのヒントをホワイトボードに書いておきます。
📢 アナウンス
教師は「Let’s do a news scavenger hunt!(新聞宝探しゲームを始めます)」と宣言し、ルールを説明します。「You have 3 minutes to find these items in the newspaper. Ready, go!(新聞の中からこのリストの項目を3分で探しましょう。よーいスタート!)」のように英語で指示します。
🏃‍♂️ 実行(生徒)
生徒は個人またはグループで手元の英字新聞をめくり、指定された項目を探します。見つけたらマーカーで囲むか付箋を貼り、教師に合図します。ICT利用可であれば、見つけたページ番号を教師の端末に送信させても構いません。
🎉 結果共有
制限時間になったら教師が「Time’s up! Pens down.(時間です!)」と告げ、各項目について誰が見つけられたかを確認します。最も多くの項目を見つけた生徒やグループを発表し拍手します。「The winner is Team A! They found 4 items. Good job!(優勝はAチーム、4つ見つけました!)」のように英語で伝えます。

💡 アレンジ案

ヒント方式: 教師がヒントを1つずつ口頭で出し、「Find an article about ___!(___に関する記事を探せ!)」のように合図→その都度最初に見つけた生徒にポイントを与える形式にすると、一つ一つのラウンドで盛り上がります。

難易度調整: 上級生には細かい内容(例:「環境問題に関する具体的データ」など)、初級生には簡単なもの(例:「写真が載っている記事」など)にすると、レベル差があっても全員が参加しやすくなります。

切り抜きバージョン: 新聞を自由に切り抜ける環境なら、実際に記事や見出しを切り抜いて宝物リストを完成させる形にしてもよいです。

2. フェイク見出しを見破れ!

📌 概要

本物の記事見出しの中に紛れたニセの見出しを見抜くクイズです。生徒は複数の英文見出しを注意深く読み比べ、ありえそうで実は嘘のヘッドラインを推理します。新聞の内容理解に加えて批判的読解力も養われ、ゲーム感覚でフェイクニュースへの意識づけにもなります。

🔥 手順

📋 準備(教師)
当日の英字新聞から興味深い記事見出しを3〜4つ選びます。その中の1つを教師が創作したフェイク見出しに差し替えておきます。見出しは全て紙面のスタイルにならい簡潔な英文で作成し、本物と見分けがつきにくいようにします(例:本物「Prime Minister to Visit Washington」/偽造「Prime Minister to Visit Moon」などユーモアを交えても可)。
📊 提示
教師は選んだ見出しを黒板に書くかプロジェクターで提示します。「One of these headlines is fake. Can you guess which one?(この見出しの中に1つだけ嘘があります。どれか当てられますか?)」と英語で挑戦を促します。
🤔 推理タイム(生徒)
生徒は個人あるいはグループで短い相談時間をとり、フェイクだと思う見出しを決めます。「見出しAは昨日テレビで見たニュースと一致するから本物かも」「見出しCはなんだか信じがたい内容だ」と日本語で議論しても構いませんが、余裕があれば英語で意見を言わせても良いでしょう。
🎯 回答&種明かし
教師の合図で各グループに順に答えを発表させます。「Group A, which headline did you choose?(Aグループはどの見出しにしましたか?)」と尋ね、「We chose headline C.(Cにしました)」のように答えさせます。最後に教師が正解(フェイク見出し)を明かし、「Headline C was fake! Well done to those who guessed correctly.(Cが偽物でした!当てた人お見事!)」と伝えます。

💡 アレンジ案

複数フェイク版: フェイク見出しを2つに増やし、本物と偽物をそれぞれ複数用意して難易度アップすることもできます。

生徒作成版: 生徒にフェイク見出し作りをさせても盛り上がります。前日に各自1つ偽の見出しを考えてきてもらい、授業冒頭で回収。教師が本物の見出しと混ぜて紹介し、どれが生徒作か当てるゲームにすると創造性が刺激されます。

メディアリテラシー連携: ICT活用として、偽記事を作成できるジェネレーターやフェイクニュースサイトを教材に使い、メディアリテラシーの話題につなげてもOKです。

3. 記事シャッフル並べ替え

📌 概要

新聞記事の文章や段落をバラバラにして、生徒に正しい順番に並べ替えさせるアクティビティです。論理的な文章構成を理解する読解力を養うことができ、パズル感覚で取り組めます。短い記事でも順序を入れ替えるだけで意外と内容把握が難しくなり、生徒にとって歯ごたえのあるゲームになります。

🔥 手順

📋 準備(教師)
新聞から5〜8文程度の短めの記事を1つ選び、あらかじめ各文(または段落)を切り離しておきます。紙の新聞を直接切り取るか、記事をコピー・印刷して文ごとに切断します。各グループに同じセットを用意します。
📊 説明
教師はシャッフルした記事のセットをグループに配り、「This article is mixed up. Please arrange the sentences in the correct order.(この記事は順番がバラバラです。正しい順序に並べ替えてください)」と英語で指示します。制限時間(例えば3分程度)も伝えます。
👥 グループ作業
生徒はグループで協力し、文を読みながら順序を推理します。接続詞や日時の記述、登場人物の紹介順序などに着目させます。必要であれば日本語で話し合いOKと伝えますが、可能な範囲で「This must be the first sentence because…(これは…だから最初の文だ)」など簡単な英語で推論し合うよう促すと尚良いでしょう。
🎯 回答共有
時間になったら各グループに並べ替えた順序を発表させます。教師は正しい順序の記事(オリジナル)を読み上げるか提示し、どのグループが正解に近かったか確認します。「Team B got 5 out of 6 sentences in the right order!(Bチームは6文中5文を正しい順にできました!)」のように結果を伝えます。

💡 アレンジ案

難易度調整: 上級生には文章量を増やしたり、意図的に文脈が取りにくい箇所で切るなど難しくできます。逆に初級者には各文に段落番号を振っておき並べ替えだけさせる、重要語句に下線を引いてヒントにする等サポートを加えると良いでしょう。

ICT活用: 紙ではなく、記事をあらかじめ教師がGoogleスライド等に一文ずつ貼り付け、生徒にタブレット上でドラッグ&ドロップで並べ替えさせる方法もあります。プロジェクターに各グループの結果を映し、正解と比較するとデジタルならではの盛り上がりが生まれます。

4. ニュース英語カルタ

📌 概要

教師が新聞記事中の一文を読み上げ、生徒が紙面から該当の文を探し当てる「英語カルタ」ゲームです。日本語の百人一首カルタのように、聞き取った内容と一致する文章を素早く見つける俊敏さを競います。リスニング力とスキャニング読解力を同時に鍛えられ、ゲーム性も高い活動です。

🔥 手順

📋 準備(教師)
新聞の記事から特徴的でそこまで長くない英文をいくつかピックアップしておきます(1文が長すぎないもの、例えば15語程度まで)。同じ紙面に載っている別々の記事から選ぶと、生徒が場所を特定しにくくなりゲーム性が増します。
📊 説明
教師は「Let’s play News Karuta. I will read a sentence, and you find it in your newspaper.(ニュース英語カルタをしましょう。今から英文を読み上げるので、それが載っている場所を新聞から探してください)」とルールを説明します。
🎤 読み上げ
教師は用意した英文のうち1文目をはっきりと音読します(例:The company plans to launch a new satellite next year.)。この際、ゆっくりめに読むか一度だけ読むかは生徒のレベルに応じて調整します。「Ready… go!」などと言って読み始めると緊張感が高まります。
🏃‍♂️ 検索&取り札
生徒たちは一斉に新聞をめくり、今聞いた英文と全く同じ文章を紙面から探します。見つけた生徒は「Found it!」と言って手を挙げるか、該当箇所を指さえ示します。教師が確認し合致していれば、その生徒にポイントを与えます。

💡 アレンジ案

役割交代: 慣れてきたら生徒に読み手を任せると一層盛り上がります。各ラウンドで前の勝者が次の文を選んで読み上げ役になると、公平性も保てて◎。

グループ戦: 個人戦の代わりにグループ対抗戦にすることも可能です。グループ内で相談して探してもよいルールにすれば、英語が得意な生徒がリードし苦手な生徒をサポートできます。

5. 絵文字ニュース要約

📌 概要

新聞記事の内容を絵文字(Emoji)だけで表現し合うユニークなアクティビティです。生徒は短い記事を読み、その出来事を象徴する絵文字の組み合わせを考えます。文章ではなく視覚的に要点を捉えることで要約力を養い、他グループの絵文字から記事内容を推測するゲーム性で楽しみながら読解練習ができます。

🔥 手順

📋 準備(教師)
授業で扱うのに適した短めの記事を紙面からいくつか選びます(話題がわかりやすく高校生の興味を引きそうなものが望ましいです)。長い記事の場合は主要な段落だけ抜粋しても良いでしょう。選んだ記事の見出しリストを板書しておきます。
📊 記事割当
クラスをいくつかのグループに分け、各グループに異なる記事を1本ずつ配布または指定します。教師は「Read your article and summarize the story using only emojis.(記事を読んで、内容を絵文字だけで要約してください)」と英語で指示します。
👥 要約作業(生徒)
生徒たちはグループで記事を読み、内容のキーワード(人物、場所、出来事、感情など)を洗い出します。それらを表す絵文字をスマホの絵文字キーボードや紙に描いた簡単な絵で表現します。例えば記事が「パンダの赤ちゃん誕生」なら🐼👶🎉のように3つ程度の絵文字で要約します。
🎯 発表
各グループは自分たちの絵文字要約を発表します。他の生徒に記事のタイトルは伏せ、絵文字だけを見せます(黒板に描くか画面に提示)。そして「Guess our story!(私たちのニュースを当ててみて!)」と呼びかけます。

💡 アレンジ案

ICT活用: スマホやタブレットで絵文字を選び、PadletやGoogleスライドに貼り付けて全員の前で順に表示する形にすれば、黒板に描くよりスムーズに共有できます。

個人版: グループではなく個人で記事を読ませて各自絵文字を考えさせてもOKです。その場合、似たテーマの記事を読んだ生徒同士でペアにし、お互いの絵文字を見せ合って内容を当てるミニゲームにすると全員が発話の機会を持てます。

6. 写真キャプション・コンテスト

📌 概要

新聞に掲載された写真に対して、自分なりの英語キャプション(見出し文)を考えるコンテストです。記事本文を読む前に写真だけを見て想像力を働かせたり、あるいは内容を読んだ上で的確かつ面白い説明文を作ったりすることで、観察力と英語表現力を鍛えます。最も秀逸なキャプションをクラスで投票し、楽しみながらライティング練習ができます。

🔥 手順

📋 準備(教師)
新聞から生徒の興味を引きそうな写真を1枚選びます。できれば状況が一見してわかりにくかったり、ユーモラスだったりする写真が望ましいです。紙面をそのまま見せてもよいですが、キャプション部分は隠しておきます。
📊 導入
教師は写真をクラス全員に見えるよう提示し、「Let’s have a caption contest! Look at this photo and think of an interesting English caption for it.(写真キャプション・コンテストをします!この写真を見て、面白い英語の説明文を考えてみましょう)」と趣旨を説明します。
✍️ 執筆タイム(生徒)
生徒は写真を見ながら、一文程度の英語キャプションを個人で考えます。記事をまだ読んでいない場合は写真から想像した内容を自由に書いて構いません。生徒のレベルに応じて日本語でメモしてから英訳させたり、辞書アプリで単語を調べさせたりしてもOKです。
🗳️ 投票&講評
全員のキャプションが出揃ったら、クラス投票で「ベストキャプション」を決定します。「Everyone, vote for your favorite caption!(一番良いと思うキャプションに投票してください!)」と促し、多数決で優勝作品を決めます。最後に教師が実際の新聞に載っていた元のキャプションを明かし、生徒たちの案と比較します。

💡 アレンジ案

二段構え: 先に写真だけ見せてキャプションを書かせた後、実際の記事本文を読ませてからもう一度キャプションを書き直す、という二段構えにすると想像と事実のギャップに気づけて勉強になります。

グループ作成: 個人ではなくグループで1つのキャプションを練るようにすると、英語が苦手な生徒もアイデア出しに貢献できます。

7. ニュース真偽当てゲーム(二つ真実と一つの嘘)

📌 概要

新聞記事の内容について「事実に基づく文」を二つと「嘘の文」を一つ作り、どれが嘘か当て合うゲームです。英語圏でパーティーゲームとして知られる”Two Truths and a Lie”をニュース教材に応用したもので、生徒は記事内容を正確に理解しないとそれらしい嘘を作れません。聞き手側も細部に注意して聞く必要があるため、記事の精読とスピーキング練習の両方に効果があります。

🔥 手順

📋 準備(教師)
生徒が短時間で読める5〜6文程度のニュース記事を紙面から人数分選びます。記事ジャンルはバラバラでも構いません。クラスの人数により、ペアごとに同じ記事を配布しても一人ひとり異なる記事にしてもOKです。
📊 趣旨説明
教師は英語で「You will read a news article and make three statements about it: two true, one false. Your partner will guess which is the lie.(これから記事を読んで内容に関する文を3つ作ります。本当の内容が2つと嘘が1つです。ペアの相手にどれが嘘か当ててもらいましょう)」と伝えます。
📖 記事読解
生徒は各自、自分に与えられた記事を読みます(目安1〜2分)。難しい単語はスマホ辞書で調べても良いですが、文章全体の大意を掴むことを優先させます。
✍️ 文の作成
生徒は記事の内容に関する英文を3つ考え紙に書きます。この際、2つは記事から読み取れる真実の情報、1つは事実を少し変えた嘘の情報にします。例えば記事が「Aさんがマラソン大会で優勝した」内容なら、真実の文:「Aさんはマラソンで優勝した」(真)「大会は雨の中で行われた」(真)、嘘の文:「Aさんは大会新記録を達成した」(偽)のように作ります。

💡 アレンジ案

グループ戦: ペアではなく、小グループ(3〜4人)で行うこともできます。その場合一人ずつ順番に自分の文を読み、他のメンバー全員でどれが嘘か討議して一つの答えを出させます。

教師主導バージョン: 時間がない場合や生徒の負担を下げたい場合、教師が記事内容について2つの真実と1つの嘘を作り、それをクラス全体に当てさせるクイズにしてもOKです。

8. ニュース単語ジェスチャーゲーム

📌 概要

新聞記事に出てくる英単語を身体で表現して当て合うゲームです。記事中のキーワードとなる名詞や動詞を楽しく復習でき、語彙の定着や表現力アップに役立ちます。言葉を使わずジェスチャーだけで伝えるルールなので、生徒は意味を深く考えイメージする必要があり、教室に笑いも生まれます。

🔥 手順

📋 準備(教師)
当日の新聞記事から生徒に学ばせたい新出単語や重要単語を5〜6個ピックアップします(例:economy, applaud, earthquake, athleteなど)。各単語が含まれる記事タイトルや文脈も把握しておきます。単語リストを紙片に書くかスライドにまとめておきます。
📊 説明
教師は「Let’s play a vocabulary gesture game with words from the news!(ニュースの単語ジェスチャーゲームをしましょう!)」と切り出し、ルールを説明します。「One student will act out a word without speaking, and everyone else guesses the word in English.(1人の生徒がある単語を声なしでジェスチャーで演じます。他の人は何の単語か英語で当ててください)」と英語で伝えます。
🎭 実演(教師)
まず教師がお手本として1単語をジェスチャーで表現してみせます。例えば「newspaper」を表すなら手に新聞を広げて読む仕草、「airplane」なら腕を水平に伸ばし飛行機のように動く、といった具合です。生徒に「What word am I?(何の単語でしょう?)」と問いかけ、答えが出るまで続けます。
🏃‍♂️ 生徒実践
お手本の後、教師は用意した単語リストをもとに、数名の生徒を順番に指名して演者にします(レベルに応じて志願者を募ってもOK)。演者の生徒には他の生徒に見えないよう密かに単語を教えます。準備ができたら「3, 2, 1, Act!」の掛け声でスタートです。

💡 アレンジ案

チーム対抗: 生徒を2チームに分け、各チームから交互に演者を出して相手チームに当てさせる形式にすると競争が生まれます。正解したら演者側のチームに得点、時間内に相手が当てられなければ演者チームに得点、などルール設定すると白熱します。

バリエーション: ジェスチャーではなくイラストを描いて当てさせるPictionary形式や、紙粘土などで形を作る形式に変えても盛り上がります。

9. 1分ニュースキャスター

📌 概要

毎回授業の冒頭で生徒が1人、英字新聞の記事をもとに1分程度の英語ニュース報告を行う活動です。生徒が交替で「本日のニュースキャスター」となり、クラスに向けて記事内容を自分の言葉で紹介します。定期的な発表の場を設けることで自主的な英字新聞の読習慣づけにもなり、要約力・スピーキング力・リスニング力の向上につながります。

🔥 手順

📋 役割の割当(教師)
初回に生徒全員に順番でニュース発表を担当してもらうことを伝え、スケジュールを決めます。毎授業1〜2名程度が発表できるよう調整します。各担当生徒には自宅で読売新聞英字版から好きな記事を選び内容を把握してくるよう事前に伝達します。
📖 準備(生徒)
担当生徒は指定された新聞日付の中から興味のある記事を1本選び、自分なりに要約を準備します。長過ぎる記事は避け、1〜2段落程度に収まる話題が望ましいです。要約原稿を書いてくるよう指示しても良いですが、丸暗記のスピーチにならないようポイントだけ英語でメモしてくる方法を推奨します。
🎤 発表(ニュースキャスター役生徒)
授業の冒頭で、担当の生徒に教室前方に来てもらいます。教師は「Now, here is today’s news by ___!(それでは今日のニュースを___さんに伝えてもらいましょう!)」と紹介し、発表を開始させます。生徒はクラスに向けて1分程度で記事の概要を英語で述べます。
👂 リスニング促進
聞き手である他の生徒にもただ聞くだけでなく簡単なタスクを与えます。例えば教師が事前に記事内容に関する質問を1つ用意し板書しておきます(例:「What happened to the local hero?」など)。発表を聞いた後、ペアでその答えを英語で相談させ、指名した生徒に回答させます。

💡 アレンジ案

グループ発表: 個人ではプレッシャーが大きい場合、2〜3人のグループ共同で担当させる方法もあります。一人がニュースキャスター、一人が現場記者役、一人がゲストコメント役など役割を演じながら記事内容を紹介すると、短い劇のようになり聞き手も楽しめます。

映像利用: ICTを活用し、担当生徒に事前に自分の発表を動画撮影して提出させる形も考えられます。実際のテレビニュース風に編集してもらい、それを授業冒頭に上映することで、メディア制作の要素も加わります。

10. 見出し内容予測クイズ

📌 概要

新聞の見出しを手掛かりに記事の内容を予想し、答え合わせをするクイズ形式の活動です。短い英語のヘッドラインから生徒が想像力を働かせて「誰が何をしたのか」「何が起きたのか」を推測し、その後実際の記事内容と照らし合わせます。限られた情報からストーリーを組み立てる過程がゲーム性を生み、的中すれば達成感、外れても意外性に驚く楽しさがあります。

🔥 手順

📋 準備(教師)
紙面から興味深い見出しを1つ選びます。あまりに簡単すぎず、かといって全く想像がつかないほど難解でないものが望ましいです(例えば「Hero Dog Saves Family from Fire」(英雄犬、火事で家族を救う)程度なら予想しやすい)。選んだ見出しの記事本文は教師が事前に読んで要点を把握しておきます。
📊 見出し提示
教師は黒板にその英語見出しを書き、「Guess what happened from this headline.(この見出しから起きたことを予想してみましょう)」とクラスに呼びかけます。必要なら簡単に単語の意味を説明します(例:「hero」は「英雄」「勇敢な」という意味だよ、など)。
🤔 予想タイム(生徒)
生徒はまず個人で1分ほど記事内容を想像します。その後、隣同士または小グループで自分の予想を共有し合います。英語で「I think a dog rescued a child from a fire.(犬が火事から子供を救出したんだと思う)」などと言えればベストですが、日本語で「あー多分犬が家族助けたんじゃ?」と議論しても構いません。
🎯 答え合わせ
予想が出揃ったら、教師が実際の記事の要約を発表します。「Here’s what really happened…(実際に起きたことをお話しします)」と言い、記事の内容を簡潔に英語で伝えます(必要に応じて日本語も補足)。先程の生徒の予想と比較し、「(Student)’s guess was very close! Good job.(○○さんの予想はかなり近かったですね)」などと講評します。

💡 アレンジ案

マルチ見出し: 時間が許せば2〜3本の見出しについて同様の予想クイズを行うこともできます。見出しをいくつか並べて提示し、各グループが好きなものを選んで予想→発表、という形にすれば一度に複数の記事に触れられます。

ペア予想ゲーム: クラス全体ではなくペアで互いに見出しクイズを出し合う形式も考えられます。各自新聞から好きな見出しを選んで相手に見せ、相手はその内容を即興で1分程度英語で考えてみます。その後記事を読み、合っていた点・間違っていた点を確認し合います。

見出し穴埋め: 逆に記事内容を読んだ上で、それにふさわしい見出しを生徒に考えさせる活動に発展させることもできます。タイトルを自分で作ることで英文要約力とセンスが養われます。

🎯 まとめ

これらの10のアクティビティは、どれも5〜8分で実施可能な短時間集中型の活動です。授業の冒頭に取り入れることで、生徒の英語学習への意欲を高め、
英字新聞を身近な学習ツールとして活用することができます。

ポイント: 難易度やICT活用レベルは、生徒の実情に合わせて柔軟に調整してください。最も重要なのは、生徒が「英字新聞って面白い!」と感じられる体験を提供することです。