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【warm bank】意味や使い方は? 最新の時事英語&英単語を深堀り!~音声つき~<時事英語・ニュース英単語一覧>

【warm bank】

Most libraries to provide ‘warm banks’ again this winter
「今年の冬も大半の図書館が「ウォームバンク」を提供へ」

Of the libraries surveyed, 93% are preparing to offer free, heated spaces for visitors during the cold months as part of a warm spaces scheme. The “warm hubs” initiatives began in 2022 when energy prices rose after the the Russia-Ukraine war began.

「調査対象の図書館のうち、93%が暖房の効いた無料のスペースを訪問者に提供する「ウォームスペース・スキーム」の一環として準備を進めている。この「ウォームハブ」の取り組みは、ロシアのウクライナ侵攻後にエネルギー価格が上昇した2022年に始まった。」

【出典】 2023年10月17日 The Guardianニュース
Most libraries to provide ‘warm banks’ again this winter

<<warm bankとは?>>

⇒「ウォームバンク」
生活必需品や光熱費の高騰により自宅で暖房を使えない人のために、図書館などの公共施設が冬の間無料で提供する暖房の効いた空間のこと。

<<warm bankを使った例文チェック>>

☆ The community center has decided to function as a warm bank this winter to help those struggling with rising energy costs.
「このコミュニティセンターでは、エネルギー費高騰で苦しむ人々を支援するため、今年の冬はウォームバンクとしての機能を提供することにした。」


☆ Many local authorities are setting up warm banks in libraries and other public buildings as part of their response to the cost of living crisis.
「多くの地方自治体が、生活費危機への対応策の一環として、図書館やその他の公共施設にウォームバンクを設置している。」

<<原ちゃんの単語深堀りコラム>>

warm bankは、warmとbankを組み合わせた比較的新しい言葉です。bankには「銀行」の他に「備蓄、貯蔵」といった意味もあります。warm bankは、文字通り「暖かさを蓄えて提供する場所」と言えるでしょう。

記事によると、調査対象図書館の93%が今年の冬もwarm bank(ウォームバンク)として機能する予定だそうです。エネルギー価格高騰により、多くの人々が自宅の暖房費を賄えず困窮している現状を受け、2022年に始まったwarm bankの取り組みは今年も継続されるようです。

warm bankは、英国で深刻化するエネルギー危機と生活費危機(cost of living crisis)への社会的対応を象徴する言葉と言えます。食料や光熱費の高騰で、「暖かい部屋で過ごす」という当たり前の生活すら脅かされる人が増えている。そうした状況下で、図書館などの公共施設がセーフティネットの役割を担っているのです。warm bankという言葉からは、生活の基盤が揺らぐ中で地域コミュニティが助け合う姿が浮かび上がります。社会課題の深刻さと共に、それに立ち向かう市民の結束を感じさせる言葉だと言えるでしょう。