小学校の大きな変化
学年は「◯学年相当」に
いまは「習っていない漢字は使ってはいけない」といった指導が生まれることがあると指摘されました。次期は、学年別の目標を定めない方向です。学年を示すときも「◯学年相当」という書き方にします。その学年に縛られず、子供に合わせて計画できることをはっきりさせるねらいです。 P18
体育は「動き」を軸に
体育では、4年生までは具体的な運動の種類を示すやり方を改める方向です。かわりに、どんな「動き」ができるようになってほしいかを軸に示します。たくさんの運動を全部やる負担を減らすねらいです。各領域は、2年間のまとまりで計画的に学ぶことを基本にするとされています。 P61
変わらないこと
3つの力の柱で育てる
知識・技能、思考力・判断力・表現力等、学びに向かう力・人間性等という3つの柱で力を育てる考え方は続きます。次期は、その示し方を、力のつながりが見えるように整理し直す方向です。 P7P13P16
主体的・対話的で深い学び
「主体的・対話的で深い学び」を目指す授業改善は、これからも中心です。次期は、とくに「深い学び」の姿を先生がつかみやすくし、どの学校でも実際に行えるようにすることを目指しています。 P7
教える内容は全部扱う
調整授業時数制度で時間を減らす場合も、学習指導要領に示す内容はすべて扱うことが前提です。内容を省くための仕組みではなく、時間の使い方を工夫するための仕組みとされています。 P31
先生の毎日はどう変わりそう?
授業では、単元の初めに「子供がどんな理解にたどり着くか」から計画を立てる形が求められる方向です。評価では、態度のABCのための材料集めが減り、所見で一人一人の伸びを書く形に変わる案です。時間割は、学校の判断で授業時数を調整し、学び直しや研修の時間を作れる案です。ICTは、1人1台端末などが常に使える前提で考えます。どれも告示前の方向性です。
全教科10秒早見表(小学校)
| 教科等 | 小学校で変わること(10秒) |
|---|---|
| 国語 | 話す・聞く、書く、読むを「話や文章の機能」でつなぐ。手書きの書写を引き続き重視 話す・書く・読むを「話や文章の機能」でつなぐ教科へ |
| 社会 | 4年「県内の特色ある地域」は3地域→2地域に精選。情報の正しさを確かめる技能を加える 覚える社会から、問いと確かな情報で探究する社会へ |
| 算数 | 割合・比・分数の内容と順序を見直し。証明につながる「論理的に説明する活動」を充実 小中高を6つの分野でつなぎ、証明と批判的思考を育てる |
| 理科 | 分野をまたぐ課題を学ぶ「理科と日常生活」を新設。内容を物理・化学・生物・地学の4分野で整理 小中高を4分野でつなぎ、デマに流されない科学の目を育てる |
| 生活 | 目標を「身体性を伴う体験と多様な表現活動」に。動物は借りて飼うのも学校飼育と同等 体で感じて、表して、気付きを深める教科へ |
| 音楽・図画工作 | 音楽は「歌唱」と「器楽」を「歌唱・器楽」に統合。図工は発想から表すまでを思考・判断・表現に 思いをもつことから表すまでを、一続きの学びに |
| 家庭 | 領域を「家族・家庭と生涯発達」「食生活」など5つに再編。「住まいの主な働き」は高校へ 領域を5つに再編し、中学校では独立した教科に |
| 情報の領域(総合) | 教科は作らず総合に「情報の領域」を新設。3・4年は最大30、5・6年は最大35コマ程度 小は総合に「情報の領域」、中は新教科、高は情報科を充実 |
| 体育 | 1〜4年は「遊び」の要素を取り入れ、運動名でなく身に付けたい「動き」を軸に示す 身に付けたい「動き」と、運動の多様な楽しみ方を軸に |
| 外国語活動・外国語 | 外国語活動と外国語科の形は維持。読む・書くの段階を細かく示し、語順の違いに気付かせる AI時代も人と伝え合う力を、段階を追って育てる英語へ |
| 特別の教科 道徳 | 1つの教材を翌週などにまたいで複数時間で扱う。「深める教材」は高学年8・中学年4が目安 1つの教材を複数時間で扱い、じっくり考え議論する道徳へ |
| 総合的な学習の時間 | 名称が「総合的な探究の時間」に。「探究の領域」と新しい「情報の領域」の2領域で構成 小中も「総合的な探究の時間」へ。一人一人の探究を深める方向 |
| 特別活動 | クラブ活動は学年(主に4年以上)の縛りや実施時期を柔軟に。児童会は学校運営に意見を 子供が学級・学校をよりよく創る「社会創造」の活動へ |
いつから?(改訂スケジュール)
| 年度 | 2026 | 2027 | 2028 | 2029 | 2030 | 2031 | 2032 | 2033 | 2034 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 幼稚園等 | 審議・答申 | 周知 | 全面実施 | ||||||
| 小学校 | 審議・答申・告示 | 周知 | 先行実施 | 先行実施 | 全面実施 | ||||
| 小学校の教科書 | 著作・編集 | 検定 | 採択・供給 | 使用開始 | |||||
| 中学校 | 審議・答申・告示 | 周知 | 先行実施 | 先行実施 | 先行実施 | 全面実施 | |||
| 中学校の教科書 | 著作・編集 | 検定 | 採択・供給 | 使用開始 | |||||
| 高等学校 | 審議・答申 | 告示(年度末) | 周知 | 先行実施 | 先行実施 | 先行実施 | 入学生から | 2年生まで | 全学年 |
| 高校の教科書 | 著作・編集 | 検定 | 採択・供給 | 使用開始(学年ごと) |
文部科学省「学習指導要領等の改訂に関するスケジュール(イメージ)」(令和8年10月5日 第136回教育課程部会 参考資料7。「今後変更の可能性がありうる」と注記)より。
よくある質問
1年間の授業時間の合計は増やさない前提です。そのため、情報の時間は3年生以上の各教科から少しずつ減らして生み出す考え方です。減らす割合は一律3〜4%程度とされ、35コマ以下の教科からは減らしません。具体の時数は、これから示されます。 P78P79
国が、授業でそのまま使える授業動画を含む教材を作る方向です。少なくとも1年に1度は新しくするとされています。小学校の先生向けの研修コンテンツは、2027年度末(令和9年度末)までに国が作って提供するとされています。 P75P261
全面実施(2030年度)を待たず、2028年度(令和10年度)からの先行実施期間に使えるようにする方向です。それまでに、先に試す「サキドリ研究校」を増やして事例を集めます。使う学校は、活用の様子を学校のウェブサイトで公表することが求められる方向です。 P38P40
評定をまとめるのは学年末だけでもよい、と明確にする方向です。その場合、学期中は途中で声をかけて伸ばす評価(形成的評価)を中心にします。学校が作ってきた「内容のまとまりごとの評価規準」も、不要にする方向です。単元の目標を、そのまま評価規準として使う考え方です。 P69P70
全教科の先生の準備チェックリスト
- 学年は「◯学年相当」の示し方になり、「上の学年の内容は扱ってはいけない」「習っていない漢字は使ってはいけない」といった運用は見直しの方向。相当学年外で扱う際の留意点は総則に書かれる。 P18
