Not all there.

Not all there.
⇒頭がおかしい、少しぬけている
[ノットオールゼアー]

【解説】
このフレーズは、「頭がどこか抜けている」「常識がない」「考えが足りない」といった意味で使われます。元々は「頭の中身が全部詰まっていない」というイメージから来ており、相手の言動が正常でないことを表現しています。人を馬鹿にしたりdisる表現なので、言葉選びに気をつけましょう。

19世紀のイギリスでは、頭の不調を指す言葉として「a tile loose」(タイルがゆるんでいる)というフレーズがありました。これが転じて「頭のネジが外れている」という意味にも使われるようになり、現在の「not all there」につながったと考えられています。面白いことに日本語でも「頭のネジが外れている」という表現がありますね。東西の文化的つながりを感じます。

【例文】

★奇行が目立つ人について
A: Did you see Bob at the party last night? He was acting really strange.
「昨日のパーティーでBobを見た?すごく奇妙な行動をしてたよ。」
B: Yeah, I think he’s not all there. He’s always been a bit off.
「ああ、あいつは頭がおかしいんだよ。いつも少しぬけてるしね。」

 

★ドジを踏んだ時に
A: Oops, I forgot to lock the door when I left for work. I’m so stupid.
「あちゃー、仕事に出る時にドアに鍵をかけ忘れた。私ってバカみたい。」
B: Haha, don’t worry. We all have moments when we’re not quite all there.
「ははは、気にしなくていいよ。誰だって頭が抜けてるときはあるわ。」

 

他にも「a few cards short of a full deck(トランプの束から数枚足りない)」など、頭の弱さを皮肉るフレーズは英語にたくさんあります。
ただし、人を傷つける可能性があるので、親しい間柄でもあまり使わないほうが賢明です。