英検1級の対策 ── 十日で仕上げる勉強法と時間配分
1級は「英語ができる人」の試験ではなく、「100分で処理しきれる人」の試験である。
語彙・読解・作文・聴解のどれも量が多く、考える時間はほとんどない。
十日でやるのは3つだけ。①大問1の22問を10分で抜ける ②英作文を型で固める ③Part 2/4 の聞き方を変える。
- リーディング・ライティング 100分、リスニング 約35分。
- 大問1は 22問。ここは知識勝負で、知らなければ考えても出てこない。だから速く抜ける。
- ライティングは 要約(90〜110語)と英作文(200〜240語)。850点ぶんの配点があり、ここが最短の得点源。
- リスニングは Part 4(インタビュー)まである。最後まで集中が続くかが問われる。
英検1級の試験の構成と問題数
| 大問 | 問題数 | ここでの練習 |
|---|---|---|
| 大問1 短文の語句空所補充 | 22問 | 実戦ドリル(2セット×22問) |
| 大問2 長文の語句空所補充 | 6問 | 2パッセージ×3問(3本収録) |
| 大問3 長文の内容一致選択 | 7問 | [A]3問×2本+[B]4問×2本 |
| 大問4 英文要約 | 1問 | 90〜110語 ×2本(原文約300語・3段落) |
| 大問5 英作文(意見論述) | 1問 | 200〜240語 ×5題(理由3つ) |
| リスニング Part 1 会話 | 10問 | 会話12本(放送1回) |
| リスニング Part 2 文章 | 10問 | 7本×2問(放送1回) |
| リスニング Part 3 Real-Life | 5問 | 8本(状況文は印刷) |
| リスニング Part 4 インタビュー | 2問 | 3本×2問(放送1回) |
英検1級の合格点
一次は満点2550(R850・W850・L850)で合格基準2028。素点なら各技能7〜8割が目安。技能別の足切りはないが、1技能が大きく凹むと合計で届かない。
英検1級の時間配分
100分の割り振りを、開始1分で紙に書く
1級の一次は リーディング・ライティング100分、そのあと リスニング約35分。
落ちる人の大半は、実力ではなく 大問3[B]で溶けて、英作文が150語で終わるという負け方をする。
配分(この通りに動く)
- 大問1(22問)…… 10分(1問27秒。知らない語は5秒で捨てる)
- 大問2(6問)…… 14分(1パッセージ7分)
- 大問3(7問)…… 32分([A] 14分/[B] 18分)
- 大問4 要約 …… 20分
- 大問5 英作文 …… 22分
- 見直し …… 2分(語数とマークだけ)
順番を変えるのを強く勧める。 英作文 → 要約 → 大問1 → 大問2 → 大問3 の順。
ライティングは 850点ぶん。頭が最も動く最初の40分を、そこに投じる。
大問3[B]を1問落としても、英作文を200語書き切るほうが確実に点が高い。
大問1(語句空所補充)の解き方
本番の大問1は 22問を10分。1問27秒だが、実際は「知っている問題は5秒」「知らない問題は捨てる」の2択。
- ( ) の前後2語だけ見て、コロケーションで決める。文全体を訳さない。
- 1級は選択肢4つとも知らないことがある。そのときは5秒で捨てる。これが最大の時間節約。
- 接頭辞・語根でプラスかマイナスかだけ当てれば、2択まで絞れる。
- 22問中6問落としても合格する。捨てる勇気が読解と作文の時間を生む。
英検1級の単語 ── 覚え方と、実際に出る語
1級の大問1(22問)は、知っているか知らないかだけ。ここが1級の最大の壁。
- 1級の語彙はラテン語・ギリシャ語系の硬い語(
ubiquitousexacerbatetenuous)。語源で束ねて入れる。 - 1回20語。収録は単語248語+句動詞60。10日で全語を2〜3周できる。
- 句動詞(
whittle downhold forth)も毎回3〜4問。単語より覚えやすく、点が安い。 - 完璧を目指さない。 22問中16問取れれば十分。6問は落としてよい。
本サイトには248語+熟語60を、例文・和訳・音声つきで収録しています。ここではその一部を載せます。
| 単語 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| abate | (勢いが)弱まる | The storm abated shortly before dawn. |
| abdicate | (権利・責任を)放棄する | The board abdicated its responsibility for safety. |
| abhor | ひどく嫌う | She abhors any form of dishonesty. |
| accost | (見知らぬ人に)近づいて話しかける | He was accosted by a stranger outside the station. |
| acquiesce | (しぶしぶ)同意する | The union acquiesced in the new terms. |
| admonish | 戒める・忠告する | The judge admonished the lawyer for interrupting. |
| allay | (不安を)鎮める | The statement did little to allay public concern. |
| ameliorate | 改善する | The reforms ameliorated conditions in the prisons. |
| annul | 無効にする | The court annulled the contract. |
| appease | (譲歩して)なだめる | The concession was made to appease critics. |
| arbitrate | 仲裁する | A retired judge was asked to arbitrate the dispute. |
| assuage | (苦痛・不安を)和らげる | Nothing could assuage his guilt. |
| atone | 償う | He spent years trying to atone for the mistake. |
| augur | 前兆となる | The early figures augur well for the campaign. |
| belie | (見かけが)実態を隠す・〜と矛盾する | Her calm voice belied her anxiety. |
| berate | 厳しく叱る | The coach berated the team at halftime. |
| bolster | 補強する・支える | New data bolstered the government's case. |
| broach | (話題を)切り出す | Nobody wanted to broach the subject of pay. |
| castigate | 酷評する | The report castigated the agency for the delay. |
| chastise | 叱責する | He was chastised for speaking to the press. |
| circumvent | (規則を)回避する | The company circumvented the tax rules legally. |
| coerce | 強制する | Witnesses said they had been coerced into signing. |
| concede | (しぶしぶ)認める/譲る | He conceded that the criticism was fair. |
| condone | (悪事を)大目に見る | The school does not condone bullying. |
| confound | 当惑させる/(予想を)くつがえす | The result confounded every forecast. |
| contravene | (法に)違反する | The ruling contravenes international law. |
| corroborate | (証拠で)裏づける | Two witnesses corroborated his account. |
| curtail | 切り詰める・短縮する | The trip was curtailed because of the weather. |
| decry | 公然と非難する | Critics decried the decision as short-sighted. |
| defer | 延期する/(人に)従う | The committee deferred the decision until March. |
| delineate | (輪郭を)明確に示す | The report delineates three possible futures. |
| denounce | (公に)糾弾する | The mayor denounced the attack. |
| deplore | (強く)遺憾とする | We deplore the use of violence. |
| disparage | けなす・見下して言う | He never disparages the work of others. |
| disseminate | (情報を)広める | The findings were disseminated through open-access journals. |
| divulge | (秘密を)漏らす | She refused to divulge her source. |
| elicit | (反応・情報を)引き出す | The question elicited an unexpected answer. |
| emulate | 見習う・まねる | Other cities have tried to emulate the model. |
| engender | (感情・状態を)生む | The policy engendered widespread resentment. |
| entrench | (考え・地位を)固定させる | The reform entrenched existing inequalities. |
よく出る熟語・句動詞
| 熟語 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| across the board | 全面的に | Prices rose across the board. |
| at the mercy of ~ | 〜のなすがままで | Small farms are at the mercy of the weather. |
| bank on ~ | 〜を当てにする | Do not bank on a quick recovery. |
| bear the brunt of ~ | 〜の矢面に立つ | Coastal towns bore the brunt of the storm. |
| blow over | (騒ぎが)収まる | The scandal will not simply blow over. |
| boil down to ~ | 要するに〜だ | It boils down to who pays. |
| call into question | 〜に疑問を投げかける | The finding calls the method into question. |
| carry weight | 重みがある | Her endorsement carries weight. |
| come to a head | (問題が)山場を迎える | The dispute came to a head in July. |
| cut corners | 手を抜く | Contractors cut corners to meet the deadline. |
| do away with ~ | 〜を廃止する | The tax was done away with in 2018. |
| draw the line at ~ | 〜まではしない(そこで一線を引く) | I draw the line at working weekends. |
| fall flat | 失敗に終わる | The campaign fell flat. |
| fall short of ~ | 〜に達しない | Results fell short of expectations. |
| get to the bottom of ~ | 〜の真相を突き止める | The inquiry aims to get to the bottom of it. |
| give rise to ~ | 〜を生じさせる | The ruling gave rise to further litigation. |
| go by the board | (計画が)捨てられる | The original timetable went by the board. |
| hold water | (議論が)筋が通る | That argument does not hold water. |
| in the wake of ~ | 〜の直後に | Reforms followed in the wake of the scandal. |
| keep tabs on ~ | 〜を見張る | Regulators keep tabs on the largest banks. |
英検1級のリスニング対策
1級のリスニングは 放送1回・約35分。Part ごとに聞き方をはっきり変える。
- Part 1(会話10問):話者は大人どうし。皮肉・遠回しが多い。答えは最後の1往復と含意。
- Part 2(文章10問):1本に2問。第1問は前半、第2問は後半。前半で1問めを確実に取る。
- Part 3(Real-Life 5問):状況文と設問が印刷されている。10秒で条件に下線を引いてから聞く。
- Part 4(インタビュー2問):3〜4分の長い対話。人物の立場と主張を追う。数字や固有名詞は捨ててよい。
- 先読みは選択肢の頭2語だけ。全部読もうとすると必ず遅れる。
- 落としたら即あきらめて次の先読みへ。1問ひきずると3問死ぬ。
英検1級の長文読解
100分のうち、長文に使えるのは 大問2で14分、大問3で32分。読み切ろうとしないこと。
- 設問を先に読む。何を探すか決めてから本文に入る。
- 大問2は空所の前後1文とその段落の1文目で解ける。空所はすべて内容の語句で、問われるのは語彙ではなく論理。
- 大問3は段落と設問が同じ順番。約500語の1本めは4段落・3問、約800語の2本めは6段落・4問。設問に関係しない段落が1〜2つあるので、設問の語句で読む段落を決める。
- 1級の選択肢はきわめて抽象度が高い言いかえ。本文の具体語が抽象語に化けているものが正解。
- 知らない単語で止まらない。その文をとばしても、次の文が言いかえてくれる。
英検1級のライティング(要約90〜110語・英作文200〜240語)
ライティングは2本(要約・英作文)で 850点ぶん。リーディングと同じ重み。ここが最短の得点源。
- 型を1つだけ覚える。毎回同じ形で書く。内容で勝負しない。
- 要約(90〜110語)は、約300語の原文を3分の1に畳む作業。意見は1語も書かない。
- 英作文(200〜240語)は、序論→本論3段落→結論の5段落・理由3つ。1つの理由につき3〜4文。
- 1級の英作文は 理由が3つ。準1級までの「2つ」とは型が違う。理由バンクから3つ選ぶ練習を。
- 語数は数える。200語未満は即減点。書いたら必ず かんたん採点くん に出すこと。
書いた答案は、姉妹アプリ かんたん採点くん で本番の観点のまま採点できます。
英検1級の10日プログラム
受験日を入れると、今日やるぶんだけが出る。順番には意味がある。
- 1〜3日め … 語彙(1級は語彙で決まる)とテクニック
- 4〜6日め … Part 2・Part 4 と長文(Part 1 は1〜3日め、Part 3 は7・9日め)
- 7〜8日め … 要約と英作文を1本ずつ仕上げて採点に出す
- 9日め … 通し模試27問
- 10日め … カンペとマインドセット。新しいことはやらない。
残り日数が10日を切っていたら、1日に2日分まとめるよう自動で指示が出る。ゼロの日を作らないこと。
| 日 | その日の題 | ねらい |
|---|---|---|
| 第1日 | 地図をもらう | まず全体像と時間配分。今日は「解ける」より「知る」。 |
| 第2日 | 語彙を積む① | 1級の壁は語彙。まず数を入れる。 |
| 第3日 | 語彙を積む②+耳を開ける | 語源で束ねて入れる。音の変化も。 |
| 第4日 | Part 2 と Part 4 を攻略する | 1本2問の取り方と、長いインタビューの聞き方。 |
| 第5日 | 長文に入る(大問2) | 空所補充は、段落の論旨に合う語句を入れる。 |
| 第6日 | 長文を仕上げる(大問3) | 設問先読み。設問の順=段落の順。 |
| 第7日 | 要約を書く | 300語を100語に畳む。今日はじめて手を動かす。 |
| 第8日 | 英作文を書く | 5段落・理由3つの型で、1本仕上げて出す。 |
| 第9日 | 通し模試 | 本番と同じ27問を、1回勝負で。 |
| 第10日 | 仕上げ、そして眠る | 新しいことはやらない。持ち物と心を整える。 |
超絶テクニック 全19章
- 第1章 100分の割り振りを、開始1分で紙に書く
- 第2章 大問1は「3秒・5秒・捨て」。22問を10分で抜ける
- 第3章 【秒殺表】前置詞と語法で決まる語(約45)
- 第4章 【秒殺表】接頭辞・語根でプラスマイナスを当てる
- 第5章 大問2は「段落の論旨」に合う語句を入れる
- 第6章 大問3は「設問を先に」。設問の順=段落の順
- 第7章 【秒殺表】正解の型4つ・誤答の型6つ
- 第8章 Part 1(会話)は含意が命。皮肉を拾う
- 第9章 Part 2(文章)は「1本2問」。前半で1問めを確実に
- 第10章 Part 3(Real-Life)は条件フィルタ。1級は条件3つ
- 第11章 Part 4(インタビュー)は「立場と限定」を追う
- 第12章 先読みの技術 ── 選択肢は「頭2語」だけ
- 第13章 【穴埋めテンプレ】要約はこの5文に当てはめる
- 第14章 【圧縮の技】300語を100語にする12の手
- 第15章 【穴埋めテンプレ】英作文はこの5段落・理由3つに当てはめる
- 第16章 【理由バンク】1級の理由18(種類別)
- 第17章 【表現バンク】1級で語彙点を取る表現40
- 第18章 二次試験も型で通す ── 2分スピーチ
- 第19章 本番の作法 ── マーク・捨て問・見直し
英検1級についてよくある質問
英検1級は何点取れば合格ですか?
一次は満点2550(R850・W850・L850)で合格基準2028。素点なら各技能7〜8割が目安。技能別の足切りはないが、1技能が大きく凹むと合計で届かない。
英検1級は何日で対策できますか?
本サイトは十日で一周する作りです。1日60〜80分、10日で「語彙 → 技術 → 演習 → 通し模試 → 直前の確認」まで終わります。受験日を入れると残り日数から今日やる量が決まるので、10日を切っていても、その日数でできる順番に組み替わります。
英検1級の時間配分はどうすればいいですか?
100分の割り振りを、開始1分で紙に書く。1級の一次は リーディング・ライティング100分、そのあと リスニング約35分。 落ちる人の大半は、実力ではなく 大問3[B]で溶けて、英作文が150語で終わるという負け方をする。 配分(この通りに動く) - 大問1(22問)…… 10分(1問27秒。知らない語は5秒で捨てる) - 大問2(6問)…… 14分(1パッセージ7分) - 大問3(7問)…… 3
英検1級は単語だけで受かりますか?
1級の大問1(22問)は、知っているか知らないかだけ。ここが1級の最大の壁。 - 1級の語彙はラテン語・ギリシャ語系の硬い語(ubiquitous exacerbate tenuous)。語源で束ねて入れる。 - 1回20語。収録は単語248語+句動詞60。10日で全語を2〜3周できる。 - 句動詞(whittle down hold forth)も毎回3〜4問。単語より覚えや
英検1級のリスニングのコツは?
1級のリスニングは 放送1回・約35分。Part ごとに聞き方をはっきり変える。 - Part 1(会話10問):話者は大人どうし。皮肉・遠回しが多い。答えは最後の1往復と含意。 - Part 2(文章10問):1本に2問。第1問は前半、第2問は後半。前半で1問めを確実に取る。 - Part 3(Real-Life 5問):状況文と設問が印刷されている。10秒で条件に下線を引い
英検1級のライティング(要約・英作文)は何語書きますか?
要約が90〜110語、英作文が200〜240語です。本サイトには要約2本と英作文5題を、模範解答・全訳・解説つきで収録しています。書いた答案は姉妹アプリ「かんたん採点くん」で採点できます。
本当に無料ですか?登録は要りますか?
無料です。登録もログインも要りません。学習の記録はお使いの端末のブラウザだけに保存され、サーバーには送りません。
収録内容はどれくらいですか?
単語248語+熟語60、リスニング40問、長文7本、超絶テクニック19章、10日プログラム10日分。すべて過去問の傾向を精査して書き下ろしたオリジナルで、過去問の転載ではありません。
▶ 英検1級 10日合格くんを開くほかの級:英検2級の対策 / 英検準1級の対策 / 3つの級を見くらべる